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日産東HD Research Memo(4):強みはEV販売、顧客基盤、ネットワーク、ベストプラクティス


日産東京販売ホールディングスは総合モビリティ事業において「CASE」や「MaaS」の時代に優れた強みを発揮している。同社の強みは、主に4つの点に集約される。まず、EV販売のパイオニアとして、国産初の量産EV「リーフ」や軽自動車EV「サクラ」の販売など、豊富なラインナップと実績が挙げられる。次に、35万件の顧客基盤を持つストックビジネスを展開し、安定した収益を確保。さらに、東京都全域に広がる店舗ネットワークで地域に密着したサービスを提供している。最後に、ベストプラクティスを用いることで、EV販売や個人リースにおいて競争優位を確保し、高い営業利益率を実現している。

*15:04JST 日産東HD Research Memo(4):強みはEV販売、顧客基盤、ネットワーク、ベストプラクティス ■事業概要

2. 同社の強み
日産東京販売ホールディングス<8291>は、総合モビリティ事業のフロントランナーとして「CASE」や「MaaS」の時代に優位性を発揮することができる。そうした優位性は、(1) EV販売のパイオニア、(2) 顧客基盤35万件のストックビジネス、(3) 地域に根ざした店舗ネットワーク、(4) ベストプラクティスといった強みによって支えられている。

(1) EV販売のパイオニア
同社は、EVの販売やサービスで長年蓄積したノウハウを有し、EV販売のパイオニアとして業界をリードしている。販売面では、国産初の量産EV「リーフ」や軽自動車EV「サクラ」など充実したラインナップや、累計16,000台を超えるEVの販売実績があり、家庭用充電器の販売やEVに蓄えた電力を自宅で使うことができるV2H※の提供などEVコンサルテーションも行っている。メンテナンス体制は、日産EV認定整備士約700名、エヌティオートサービスのEV重整備工場3ヶ所を有し、EVの急速充電器も都内に約100基配備している。

※ V2H:“Vehicle to Home”の略称でカーバッテリーに蓄えている電力を自宅で使えるようにする機能。

(2) 顧客基盤35万件のストックビジネス
同社は新車や中古車の販売に加え個人リース、整備収入につながる13万件超のメンテナンスパック会員、利用率約50%の金融商品、約13万件の保険付保などを通じ、顧客基盤35万件に上るストックビジネスを展開している。こうした既存顧客との取引による安定したストック収益で営業費の約90%をカバーしており、同社の収益体質の強さにつながっている。

(3) 地域に根ざした店舗ネットワーク
同社の地盤は東京都都心8区※を除く東京都全域で、東京都1,400万人の人口の約9割をカバーしている。新車販売101店舗(ルノー店4店舗を含む)、中古車販売18店舗、「車検館」13店舗、エヌティオートサービス8拠点という店舗ネットワークによって東京をドミナント化し、こうした店舗ネットワークを軸にモビリティ事業を展開することで、購買力の強い東京の消費者を囲い込んでいる。

※ 東京都都心8区とは千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、渋谷区、豊島区のことで、いわゆる都心に当たり、法人需要をメインとする日産自動車の連結子会社が展開しているエリアである。

(4) ベストプラクティス
ノウハウや情報を速やかに共有し水平展開するベストプラクティスも同社の強みである。同社はこれまでベストプラクティスによって販促や営業のヒット率や顧客のニーズに合わせた商品提案力を向上してきた。そのため、制度や仕様面で説明が難しいと言われるEV販売や個人リースに関して、競合他社に対して営業力での優位性を築けたことが販売増加につながっている。その結果、東京という高コストのエリアを地盤にしていながら、自動車ディーラーとしては相対的に高い水準の営業利益率を実現している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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