SMK Research Memo(6):2026年3月期は各利益で黒字化予想。構造改革への取り組みを積極化
2026年3月期のSMKは、売上高が前期比4.3%減の約4,600億円、営業利益が約5億円、経常利益が約10億円、純利益が約6億円と、主要な利益段階で黒字化を予想しています。これは、構造改革プログラムによる固定費削減や原価低減の成果です。一方で、円高や一部事業の低調な進捗が売上減収の要因と見込まれています。特に車載・情報通信市場などに注力したCS事業部は大幅な減益、SCI事業部は利益確保を期待しています。成長領域での早期の成果が今後の業績目標達成の鍵となります。
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.3%減の46,000百万円、営業利益が500百万円(前期は220百万円の損失)、経常利益が同82.0%増の1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が600百万円(同1,884百万円の損失)と、各段階の利益で黒字化を達成する予想である。
電子部品市場を巡る事業環境は車載市場におけるCASEの進展、情報通信市場における5Gの普及、IoT技術の急速な進化など著しく変化している。一方で、米国トランプ政権の関税政策など先行きの不透明感も高まっている。このような環境下で、グローバルでの生産体制の効率化、顧客ニーズに的確に対応した新製品の投入、売価改定、固定費の削減等を強化する。2025年3月発表の「構造改革プログラム」を着実に実行していく。
売上高の減収要因は、円ドル相場が前期実績152.65円/米ドルから145円/米ドルと約7円の円高としたこと、SCI事業で住設、車載関連ユニットが低調に推移する見込みであること、CS事業ではスマホ、タブレット関連が低調に推移する見込みであることなどが挙げられる。CS事業部の売上高は同2.7%減の21,565百万円、SCI事業部の売上高は同5.3%減の24,277百万円、イノベーションセンターは同37.1%減の158百万円といずれも減収を予想する。
営業利益は、前期比で720百万円の増加となり営業黒字化を達成する予想である。内訳としては、構造改革プログラムによる固定費削減(490百万円の利益貢献)、変動比率減等(606百万円の利益貢献)が増益の主要因である。セグメント別では、CS事業部が、車載・情報通信市場で前期と同水準、家電・産機市場で前期を下回る予想となったことから前期比47.3%減の808百万円と大幅な減益を予想する。一方で、SCI事業部は、原価低減による損益改善、組織のスリム化により大幅に収益性を改善し、営業利益101百万円(前期は1,308百万円の損失)と黒字を確保する予想である。イノベーションセンターは営業損失409百万円(同446百万円の損失)を予想する。2025年3月の構造改革プログラム開始以来、希望退職などを含めたリストラが本格化し、既に一定の固定費削減効果が顕在化している。今後は、集中する事業領域での成長を早期に実現できるかが、2026年3月期の業績目標達成の鍵となると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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