ハークスレイ Research Memo(6):2026年3月期は2ケタ増収も減益を予想。不動産販売次第では上振れも
ハークスレイは、2026年3月期に売上高の大幅増加を予想するが、営業利益の減少も予想しています。主力の物流・食品加工事業が成長を牽引する一方、のれん償却や原料コストの上昇が課題とされています。不動産販売の成立次第では、業績が上振れる可能性も残されています。同社は成長戦略として積極的な投資を計画しており、M&Aや設備投資を通じて企業価値の向上を図ります。また、ホソヤコーポレーションの連結化により、冷凍食品の分野で売上を伸ばす計画です。さらに、ティーケーピーとの業務提携や大阪・関西万博への出展を活用し、成長機会を拡大する方針です。
2026年3月期は、売上高が前期比16.7%増の52,700百万円、営業利益が同1.6%減の1,900百万円、経常利益が同23.2%減の1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.0%減の1,000百万円と、増収減益の予想となった。
2026年3月期も「物流・食品加工事業」が成長をけん引すると予想される。ホソヤコーポレーションの業績が年間を通じてプラスとなる一方で、のれん償却や菓子原料のコスト上昇なども見込む。「店舗アセット&ソリューション事業」では、不動産管理テナント数を増やしストック売上を着実に狙う。なお、同社は不動産販売(物件販売)の売上高及び利益は見込まない予想数値としているため、販売が成立した場合は予想が上振れる可能性がある。「中食事業」は、大阪・関西万博に協賛・出展などによる業績拡大が期待される。
■成長戦略
物流・食品加工事業を中心に積極投資し、最大セグメントに成長
1. 中期経営目標の概要
同社は、2025年3月期〜2028年3月期の4ヶ年の中期経営目標に向けて取り組んでいる。これまで以上に積極的な成長投資を実行することにより事業領域を拡大し、事業の成長と収益拡大により企業価値を高めて持続的成長を目指す。成長投資は、物流・食品加工事業を中心に178億円(M&A120億円、設備投資58億円)規模の投資を見込んでおり、食品製造、冷凍食品製造、菓子製造、農産物・水産物・畜産物の生産や加工業などの新領域のM&Aにも挑戦する。経営目標は、2028年3月期にROE8.3%(2024年3月期比1.4ポイント上昇)、年間配当金35.0円、DOE2.1%、売上高720億円(同54.1%増)、EBITDA56億円(同47.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益25億円(同56.3%増)としている。業績の拡大とともに株主還元の充実を目指す内容となっている。初年度の2025年3月期は、ホソヤコーポレーションの連結子会社化を完了し、物流・食品加工事業は同社最大の売上セグメントとなった。
2. ホソヤコーポレーションを連結化
同社は、2024年12月に、ホソヤコーポレーションの株式100%を取得し、子会社化した。ホソヤコーポレーションは1907年創業の老舗食品メーカーで、「贅沢焼売」「贅沢餃子」「贅沢春巻」を主力とした冷蔵・冷凍食品を開発・製造し、全国の食品スーパーマーケットを中心に自社ブランドやPBで販売している。なかでも「贅沢焼売」「贅沢餃子」は、ホソヤコーポレーションの主力商品である。
ホソヤコーポレーションの2024年9月期の業績は、売上高で7,337百万円、営業利益で463百万円で、同社は2025年3月期第4四半期に業績を連結し、物流・食品加工事業の売上高は約18億円を上乗せした。
グループシナジーを生かした焼売弁当の「ほっかほっか亭」での販売計画が進行しており、既にテスト販売が一部で行われた。同社によると、好評であったと言う。ホソヤコーポレーションは製造拠点が東日本にあるため、西日本への供給体制に関しても強化が検討され、地域拡大だけでも成長ポテンシャルが大きい。今後の成長ドライバーとして期待される。
3. ティーケーピーとの業務提携
同社は2025年4月に、遊休不動産を活用して空間を再生し、付加価値を加えた総合的な空間サービスを提供するティーケーピー<3479>(以下、TKP)と業務提携契約を締結した。この業務提携の一環として、同社の子会社で仕出し料理・ケータリング・お弁当宅配事業を展開する(株)味工房スイセンの発行済株式の一部(発行済株式総数に対する所有割合35%)を譲渡することを決定した。
両社の経営資源及び経営ノウハウを有効活用し、事業効率の向上等を図ることで「味工房スイセン」におけるケータリング事業等の発展を目指す。また、TKPの顧客に向け同社グループ製品の販売なども検討し、両社の企業価値向上を図る。
4. 大阪・関西万博での取り組み
同社は、2025年4月から開催されている大阪・関西万博において、大阪ヘルスケアパビリオンの「ミライの食と文化ゾーン」に協賛・出展している。同社によると、来場者が歩きながらでも食事ができる利便性により、のり弁当の元祖である「ほっかほっか亭」がつくる未来のお弁当「ワンハンドBENTO」が注目されており、メディアの露出もあったと言う。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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