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ベルトラ Research Memo(1):2025年12月期は投資回収局面に入る。営業損益は黒字転換へ


ベルトラは、国内有数の現地体験型オプションツアーのオンライン予約サイト「VELTRA」を運営し、旅行体験の提供に注力しています。2024年12月期の業績は前年を上回る収益を記録するも、営業損失を計上しました。これは人材採用と広告投資などへの先行投資が主な要因です。しかし、2025年12月期にはこれらの投資が収益を押し上げ、黒字転換を図る計画です。特に海外旅行事業とLINKTIVITYが成長をリードし、市場シェアの拡大を目指します。さらに、ベルトラは2025年から2027年の中期経営計画を発表し、グローバル市場への展開を推進。中期計画では、営業利益率を高めるとともに、グローバル売上比率を30%とする目標を掲げ、長期的な収益基盤の強化を進めます。

*14:01JST ベルトラ Research Memo(1):2025年12月期は投資回収局面に入る。営業損益は黒字転換へ ■要約

ベルトラ<7048>は、国内最大級の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイト「VELTRA(ベルトラ)」を運営する。同社は「旅先で何が経験できるか」に焦点を当て、オンライン化の加速と個人旅行へのニーズの高まりを受け、世界各地の体験型オプショナルツアーの専門予約サイトとして成長を遂げてきた。旅先でできる体験を情報発信することで「VELTRA changes TRAVEL」(旅行の定義を「何が体験できるかで旅先を探す」に変える)という意味から、「ベルトラ」と名付けた。

1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期の連結業績は、営業収益が前期比37.8%増の4,304百万円、営業損失が175百万円(前期は67百万円の損失)、経常損失が298百万円(同112百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が407百万円(同57百万円の損失)となった。

営業収益は旅行需要の段階的な回復によりいずれの事業も増収となった。特に海外旅行事業は前期比45.8%増、LINKTIVITYは同48.9%増と、増収に大きく貢献した。営業費用は前期比40.4%増の4,480百万円であった。うち、人件費は44人の人材採用により同396百万円増、広告費は取扱高に連動したオンライン広告費の増加、及び同社サービスやブランドの認知度拡大に向けた広告投資の実行により同492百万円増となった。広告費については、認知度拡大に向けた投資を317百万円実施したところ、サービス・ブランドの認知度が目標値まで達した海外旅行についてはCVRが向上し、売上は同社の計画以上に拡大した。営業損益は営業費用の増加により前期と比較して損失幅が拡大したものの、増加した費用の大半は人件費や広告費など2025年12月期以降に向けた先行投資である。業界環境自体は回復基調が継続していること、及び先行投資により同社内部の環境が強化されたことを考慮すると、損益面は底打ち感があると見られる。

2. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期の連結業績は、営業収益が前期比25.4%増の5,400百万円、営業利益が500百万円(前期は175百万円の損失)、経常利益が480百万円(同298百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が400百万円(同407百万円の損失)の見通しである。営業収益は、前期に引き続き、海外旅行事業及びLINKTIVITYが牽引すると見込まれる。2025年12月期における市場成長率見通しは、国内旅行市場及びグローバル市場は前期比横ばい。一方で、海外旅行市場はアジアエリアの人気継続及び低価格帯の消費ニーズの継続により同6~13%増、インバウンド市場は円安局面の継続、及び中国市場の回復により同15%増としている。海外旅行及びインバウンド市場の成長に加え、商品の拡充や付加価値の向上などによる市場シェア拡大により計画達成を目指す。営業利益は、2019年12月期以来の黒字へ転換する見通しである。同社は前期に人員及び販促などに関する先行的な成長投資を行い、その効果の発現に向けた準備がおおむね整ったと見られる。2025年12月期は人材採用及び広告投資の圧縮により、黒字化の達成を目指す。

3. 中長期の成長戦略
同社は2025年2月14日に、2025年12月期から2027年12月期までの中期経営計画を発表した。成長シナリオとしては、最優先事項として主力のOTA事業の収益力改善、及びLINKTIVITYの事業拡大に取り組み、その上でこれまでに同社が構築した国内外の取引先などの経営資産の有効活用により、グローバル市場におけるサービス展開を推進する。2027年12月期の定量目標は、営業収益が8,400百万円、営業利益が1,400百万円、営業利益率が17%である。また、最重要指標としてROE20%、日本人以外の売上を示すグローバル売上比率30%、中期経営計画3年間のCAGR25%を掲げている。LINKTIVITIYで展開するインバウンドビジネスを足掛かりとして、アジアエリアを中心とするグローバル市場におけるサービス展開を本格化し、中長期的な収益基盤の整備を推し進める。

■Key Points
・国内最大級の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイト「VELTRA」を運営
・2024年12月期は先行投資により営業損失継続も、損益面は底打ち感がある
・2025年12月期は投資回収局面に入る。営業損益は黒字転換の計画
・中期経営計画を発表、グローバル売上を拡大し、新たな収益基盤の整備へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)

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