戸田工業 Research Memo(8):中期経営計画「Vision2026」を遂行、営業利益率5%達成目指す(2)
戸田工業は中期経営計画「Vision2026」に基づき、軟磁性材料、LIB用材料、ハイドロタルサイト、そして機能性顔料事業で成長戦略を展開している。特に、インダクタ向けの材料開発や自動車電動化に伴うノイズ対策材料の拡販を進めている。また、LIB関連ではBASFとのグローバル展開が予定されているが、EV市場の再評価により短期的な収益性の伸びには課題が見込まれている。機能性顔料では、持続可能な開発に重きを置き、環境関連材料の商用化を推進中。2025年度までに商用規模の水素製造プラント設立を目指しており、循環型社会の実現に向けた取り組みも進行中である。2031年までに売上高100億円超、営業利益率7%を目標としている。
(3) 軟磁性材料
軟磁性材料については完全子会社化したTDMIが2025年3月期より連結、2025年3月期には電子素材事業において磁石材料に次ぐ売上規模になる。現在、インダクタ向けのソフトフェライト磁性粉に加え、パワーインダクタ向けソフト磁性メタル粉などインダクタ需要増に対応し売上を拡大している。さらに素材技術と複合化技術の融合により、インダクタ向けソフト磁性コンパウンドのワンストップ提供を目指す。また新製品として車載用インダクタ中心に開発を行い、売上拡大とシナジー効果で収益性向上が加速する局面にある。さらに自動車の電動化に対し電子部品搭載製品の増加による電磁波ノイズ問題が大きな課題となっており、ノイズ対策材料やEV用非接触給電向け厚膜大判フレキシブルフェライトプレート、ノイズ抑制用フレキシブルフェライトシートやテープなどの成形品販売も推進する方針だ。そのほか、ソフトフェライト粉末をエポキシ樹脂に混合させ優れた透磁率を有するエポキシ系磁性接着剤、高性能インダクタなど電子部品の実現を可能とする高い球形度と均一な粒度分布を兼ね備えたサブミクロンサイズのFe基軟磁性メタル粉末なども拡大が期待される。さらに昨今のデータセンタ設備投資拡大によるインダクタ需要増にも期待が高まる。
2027年3月期には売上高70億円、営業利益率3%を目指す。さらに2031年3月期にはありたい姿として売上高100億円超、営業利益率7%を目指すが、2025年3月期予想において売上規模が60億円近くに拡大予定で、会社計画を上回る収益の拡大も期待される。
(4) LIB用材料
同材料の主体は連結対象として正極材料の前駆体を扱うカナダの戸田アドバンストマテリアルズInc.が連結売上の対象であるが、主力は持分対象のBTBMとなる。このため、今回の「Vision2026」において具体的な売上高、利益率目標の提示がなされず、成長材分野としてビジネスパートナーであるBASFとグローバルな需要拡大に対応して事業拡大を図り、前駆体については再生・転換事業と位置付けた。BTBMは従来NCA(円筒型電池)正極向けが多かったが(国内トップは住友金属鉱山<5713>、2位がBTBM)、PPESへ納入するのはNCM(角/ラミネート型)正極向けであり、今後のトヨタ自動車<7203>の国内EV戦略とともに拡大が期待される。ただし、世界的にEVに対して見直す機運もあり、実際、電池各社、EV各社で投資計画の見直しが相次いでいる。このため、車載用LIB関連事業は長期的には成長が期待できるものの、2026年度での達成は困難と言わざるを得ず、しばらくは収益が停滞する状況が続くと思われる。
(5) ハイドロタルサイト
従来は堺化学工業と行っていた鉛フリー塩化ビニル安定剤用材料、農業用ポリオレフィンフィルム保温材料などとして利用されるハイドロタルサイト(Hydrotalcite)事業であった。同社は湿式合成技術で様々な用途に合わせた形状で提供してきたが、昨今の中国不動産不況などで需要が伸びず、加えて中国でのメーカー乱立で価格の下落もあり、2024年5月に堺化学工業との協業提携解消を決定し、事業がシュリンクした。ただし、同事業は従来とは異なる需要を目指す。具体的には高い塩素捕捉性能、配線微細化に対応した微粒子設計などで、電子素材事業として、半導体封止材用塩素捕捉剤としての需要が見込める。
3. 機能性顔料事業
機能性顔料事業については市場が成熟化している状況にあり、「Vision2026」で事業の合理化と収益を伴う事業の継続、環境関連を中心に産学官連携による次世代事業の早期事業化を目指す。
(1) 着色顔料・トナー用材料
2025年3月期は、売上高68億円規模を見込み、最大がトナー事業となっている。基本的にペーパーレス化の波が避けられない。また塗料用途も戸田聯合の譲渡から大幅縮小している。このため同事業は自動車用透明塗料、化粧品向け(開発品)などを強化し、一方で減損などを含めコスト削減を実行し収益性重視で対応する。
(2) 触媒など
触媒などの中心は石油化学製品等の合成用触媒で、需要は新設、定期修理などで決まるため、年度間の増減があるが、グローバルには安定的な需要があり、売上規模は2025年3月期でも15億円予想と小さいものの、今後も継続的な収益拡大が期待される。
(3) 環境関連材料
環境関連材料での取り組みは、産学官連携による次世代事業の事業化を推進する。具体的にはカーボンニュートラル実現のため、NEDOの委託事業を通じてエア・ウォーター<4088>と共同でメタン直接改質法(DMR法)によるCO2フリー水素の製造プロセス及びシステム開発を推進している。2023年8月に「DMR法」による商用規模の水素製造プラントを北海道豊富町内に設置し、地産地消型の水素サプライチェーンの構築を進めている。また副生成物の炭素は、高導電性を有する多層カーボンナノチューブ(CNT)として市場展開する。2025年度を目途に豊富町で自噴する未利用天然ガスを用い、DMR法を用いた商用規模の水素及びCNTの製造技術を確立し、システム全体で早期の社会実装化を目指す。またカーボンリサイクル実現を目指し、エア・ウォーター、埼玉大学の柳瀬郁夫准教授とナトリウムフェライトをCO2固体回収材として活用する研究も進めており、2025年大阪・関西万博に出展予定。産学官関連は「Vision2026」では量産までには至らず収益に寄与するには時間を要すると見られるが、2030年度には売上高10億円、営業利益1億円を目標としており、同社の脱炭素社会、循環型社会の実現に向けた取り組みに期待がかかる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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