ギグワークス Research Memo(2):単発短期業務のマッチングやITサービス、通販、シェアオフィスなどを展開
ギグワークスは、IT関連業務のマッチングやシェアオフィス、通販など多岐にわたる事業を展開しています。10万人以上のギグワーカーとのネットワークを活かし、企業向けにオンデマンドで単発短期業務を提供することで成長を遂げています。2019年には「日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマー」をビジョンに掲げ、商号の変更や新事業の開始、ブロックチェーン技術の活用など次代を見据えた施策を展開。事業セグメントはオンデマンドエコノミー、デジタルマーケティング、システムソリューション、シェアリングエコノミーの4つで、特にオンデマンドエコノミー事業が主力です。女性の活躍推進や健康経営にも力を入れており、2022年には東証スタンダード市場に移行しました。M&A戦略による事業の多角化と拡大が継続しており、Web3.0時代に対応した新たな働き方を模索しています。
1. 会社概要・ビジョン
ギグワークス<2375>は、10万人を超える登録ギグワーカーの空いた時間やスキルに合わせて、IT関連の機器サポートやコンタクトセンターなどの多様な業務をマッチングするビジネスモデルで成長する企業である。PC初期設定やアンテナ基地局設置、リコール対応、世論調査など毎月1,000社以上の企業からのオンデマンド性が高い業務(単発短期業務)に即時対応できることが同社の強みとなっている。2019年8月にスリープログループからギグワークスに商号変更し、同年9月には港区虎ノ門に本社を移転、次代に向けてギアチェンジをした。「日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす」をビジョンに掲げ、人々の能力がフル活用され、公平で納得できる評価を受けられるプラットフォームを目指している。傘下に日本最大の拠点を持つシェアオフィス事業や日本直販などの通販事業を持つのも、ギグワーカーの働き方や仕事の獲得に関連している。Web3.0時代の新しい働き方を開拓すべく、ブロックチェーン技術やNFTを活用した事業にもいち早く挑戦するなど、起業家精神にあふれた企業である。同社の最大の経営資源はヒトであり、女性の活躍や健康経営において先進的で内外からの評価も高い。2022年4月の東証市場区分見直しに伴いスタンダード市場へ移行している。
2. 沿革
創業は1996年で、2000年代初頭のYahoo!BBのADSLモデム設置事業で急成長、2003年に東証マザーズ市場に株式公開した。その後はIT関連商品・サービスの販売支援事業の開始、コールセンター事業、システム開発事業などをM&Aにより取得し、IT関連サービスを総合的に行う企業グループとなった。2011年に経営体制を一新し、BPO事業に特化して経営体質の強化に取り組んだ。2015年3月には東証2部へ市場変更、その後攻めに転じ、同年8月にWELLCOM IS(株)※1(コンタクトセンター)、同年11月には(株)アセットデザイン※2(コワーキングスペース)、2016年2月には(株)JBMクリエイト※1(コンタクトセンター)、同年9月にはヒューマンウェア(株)※1(システム・エンジニアリング)、2017年10月にはオー・エイ・エス(株)※1(システム・エンジニアリング)の株式取得・完全子会社化を行い、事業規模を拡大している。2022年7月には日本直販及び(株)悠遊生活※3を子会社化した。2024年1月には、秋元康氏などとの共同出資による合弁子会社(株)GreenLightを設立した。
※1 2022年2月にWELLCOM ISとJBMクリエイト、スリープロ(株)が合併してギグワークスアドバリュー(株)が発足。オー・エイ・エスとヒューマンウェアが合併してギグワークスクロスアイティ(株)が発足。
※2 アセットデザインは、2022年3月にnex(株)に商号変更。
※3 2022年10月に日本直販と悠遊生活が合併して日本直販が発足。
3. 事業構成
同社の事業セグメントはオンデマンドエコノミー事業、デジタルマーケティング事業、システムソリューション事業、シェアリングエコノミー事業の4つである。主力のオンデマンドエコノミー事業は、フリーランスを中心とした登録ギグワーカーの空いた時間やスキルに合わせて、フィールドサポート、コンタクトセンター、営業・販売サポートなどの多様な業務をマッチングする。一般的には“スキルシェア”と呼ばれる分野である。全社売上高の41.1%(2024年10月期)、全社調整前営業利益の23.3%(同)を構成する。デジタルマーケティング事業は、日本直販・悠遊生活ブランドでの総合通販を主体としており、創業来48年続く通信販売の実績を基盤に創業来1,494万人を超える顧客基盤を持つ。ギグワーカーのフィールドサービス力とコンタクトセンターのコミュニケーション力を活用した「駆けつけサービス」や「デリバリーサービス」などサービスを強化し、新生「日本直販」として生まれ変わった。全社売上高の20.3%(同)の規模である。システムソリューション事業は、ITエンジニアによるシステム開発を主体としたプロフェッショナルサービス及び自社開発商品のコールセンター向けCRMシステム「デコールCC.CRM3」などの販売を行う。全社売上高の17.9%(同)、全社調整前営業利益の56.7%(同)と収益性が高い。シェアリングエコノミー事業は、子会社のnexが展開しているシェアオフィスサービスである。コワーキングスペース、レンタルオフィス、サテライトオフィスなどとも呼ばれるサービスであり、バーチャルなマッチングだけでなく、リアルな場でもマッチングや情報交換を行う環境が整っている点は同社グループの特長である。表参道に展開しているヘアサロン「nex the salon」も好調に推移している。全社売上高の20.7%(同)、全社調整前営業利益の44.5%(同)と成長性が高く、利益貢献も大きい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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