タクマ Research Memo(4):2025年3月期第2四半期は、売上堅調・利益大幅増加で収益性が大きく改善
タクマは2025年3月期第2四半期において、売上高が前年同期比3.3%増の68,064百万円、営業利益が同67.0%増の4,548百万円と大幅な増益を達成しました。主に環境・エネルギー事業と民生熱エネルギー事業における受注拡大が要因で、一般廃棄物処理プラントやバイオマス発電プラント、下水処理施設のプロジェクトが寄与しました。また、投資有価証券の売却益で親会社株主に帰属する四半期純利益は113.5%増の4,114百万円に達し、収益性が大幅に向上しました。財務面では、流動負債の減少により財務の安定性も改善しています。同社は中長期的な成長を期待され、今後の市場拡大に向けた準備を進めています。
1. 2025年3月期第2四半期の業績概要
2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比3.3%増の68,064百万円、営業利益が同67.0%増の4,548百万円、経常利益が同56.3%増の5,053百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同113.5%増の4,114百万円となった。受注高は、環境・エネルギー(国内)事業での一般廃棄物処理プラントのDBO事業や基幹改良工事の受注拡大により増加した。売上高は全事業セグメントで増収を達成し、営業利益もEPC案件の構成変化や前期の対策費用解消により増益となった。さらに、投資有価証券売却益の計上により親会社株主に帰属する純利益が大幅に増加し、収益性が向上。同社の受注拡大とコスト構造改善が成長を後押ししており、中長期的な成長への期待が高まっている。
(1) 環境・エネルギー(国内)事業
環境・エネルギー(国内)事業の2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比0.8%増の52,625百万円、営業利益が同56.3%増の4,838百万円となった。堅調な受注拡大と売上増加が特徴的である。受注高は、ごみ処理施設のDBO事業2件、基幹改良工事1件、エネルギープラント(バイオマス発電プラント)1件、下水処理場向けの汚泥焼却施設1件などを受注し、前年同期比で増加した。受注残高についても、DBO・BTO事業などの長期O&M(契約期間10年以上の運営事業)の着実な受注により増加基調にある。これにより、将来の収益基盤の強化が期待される。売上高は、一般廃棄物処理プラント(アフターサービス)や水処理プラントの増収が主な要因である。営業利益は、EPC案件構成の変化や前期に計上された一般廃棄物処理プラント(アフターサービス)のO&Mにおける対策費用の影響が解消されたことにより増益を達成している。
(2) 環境・エネルギー(海外)事業
環境・エネルギー(海外)事業の2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が同45.0%増の1,454百万円、営業利益が同452.8%増の177百万円となった。新設プラント案件の追加受注があった前年同期と比較して、受注高は減少した。一方で、売上高及び営業利益は、受注済みのプラント新設案件の進捗に伴い増収増益を達成している。
(3) 民生熱エネルギー事業
民生熱エネルギー事業の2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が同1.4%増の8,560 百万円、営業利益が同14.5%増の463百万円と増収増益となった。需要回復を背景に受注高が増加し、受注済み案件の進捗により増収増益を達成した。同社は2025年4月にIHI汎用ボイラを連結子会社化、2026年4月に日本サーモエナーと合併予定。これにより汎用ボイラー市場でのシェア拡大を目指す。また、日本サーモエナーは第一産機などを子会社化し、バイオマスボイラーを追加、低・脱炭素ニーズへの対応を強化している。
(4) 設備・システム事業
設備・システム事業の2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が同26.5%増の5,657百万円、営業利益が同13.4%減の358百万円である。建築設備事業の受注増加により受注高が伸びた。売上高は受注済み案件の進捗によって増収となったものの、案件構成の変化により営業利益は減益となった。都市再開発や医療・福祉施設の需要に支えられた堅調な市場環境が続くなか、利益率改善に向けた対応が課題であると考えられる。
2. 財務状況
2025年3月期第2四半期末における同社の貸借対照表を分析すると、総資産は180,082百万円と前期末比で11,097百万円減少している。流動資産は16,476百万円減少し、特に受取手形、売掛金及び契約資産が27,101百万円減少している一方、現金及び預金は8,868百万円増加している。棚卸資産は4,689百万円増加しており、在庫管理や需要動向の影響が窺える。固定資産は5,379百万円増加しているが、有形固定資産や無形固定資産はそれぞれ減少しており、資本投資が限定的であった可能性が高い。負債合計は70,222百万円と9,957百万円減少し、特に流動負債の減少が顕著である。この結果、同社の財務安定性が改善していることが確認できる。純資産は109,860百万円とわずかに減少しているものの、負債の減少による財務構造の健全化が進んでいる。同社は流動性の確保と資本効率の向上を図りつつ、健全な財務体質を維持していると評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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