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RIZAP-G Research Memo(10):広告宣伝費を抑制する効率的な会員獲得策として健康セミナーに手応え


RIZAPグループは、2026年3月期および2027年3月期に向けた中期経営計画を進行中で、主要指標として営業利益や店舗・会員数の目標を掲げています。特に広告宣伝は健康セミナーを活用した効率的な会員獲得にシフトしており、運動低関心層に向けた無料セミナーが功を奏しています。このセミナーは、運動や食事法を学ぶ内容で、chocoZAP入会特典も付いています。実績としては参加者の67%が入会し、企業向けにも効果が見込まれています。また、ドコモとの提携で「chocoZAP × ドコモパッケージ」を展開することで、ヘルスケア事業の拡大を図っています。ドコモとのパッケージは、健康管理アプリとポイント特典が付くなど、利用者に新たな価値を提供します。

*16:10JST RIZAP-G Research Memo(10):広告宣伝費を抑制する効率的な会員獲得策として健康セミナーに手応え ■成長戦略・トピックス

1. 中期経営目標
RIZAPグループ<2928>は2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進中である。2026年3月期のRIZAPグループ連結の営業利益目標は30,000百万円であり、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)は24,000百万円、その他既存事業は9,500百万円である。また2027年3月期の営業利益目標は40,000百万円、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)は32,000百万円、その他既存事業は11,500百万円である。chocoZAP事業のKPIとしては、会員数で2026年3月期に275万人、2027年3月期に350万人を前提とする。店舗数は2026年3月期に2,800店舗、2027年3月期には3,800店舗を目指す。

2. 広告宣伝費を抑制する効率的な会員獲得策として健康セミナーに手応え
前期までの会員獲得策は、認知度の向上を狙いマス媒体やデジタル広告などに大規模な投資を行うものが主体だった。スピーディな店舗展開に合わせて会員獲得を加速するフェーズに合致する手法ではあったが、必ずしも費用対効果が最適化されてはいなかった。認知度が上がり、健康低関心層にもリーチする必要が出てきた現在は、より効率的なアプローチが求められる。同社が今期積極展開している効率的手法が健康セミナーである。このセミナーは、主な対象が運動低関心層であり、運動の楽しさ・気軽さを認識してもらうべく無料で開催する。基本構成としては、RIZAPトレーナーが講師を務め、運動や食事法を学ぶことができ、健康増進に向けた行動変容を促す内容になっている。参加者にはchocoZAP入会特典が付き、参加者の67%がchocoZAPに入会した実績があった(11月7日時点)。また、このセミナーは健康経営を進めたい企業も対象としており、既にセミナー導入企業2社で計1,100名がchocoZAPに入会した実績がある。

3. ドコモと業務提携契約を締結し、「chocoZAP × ドコモパッケージ」を展開
2024年11月、NTTドコモとRIZAPは、ヘルスケア事業の拡大と顧客提供価値最大化の実現を目指して業務提携契約を締結し、「chocoZAP × ドコモパッケージ」の提供を開始した。本提携を通して、両社は、相互送客、共同商品開発及び提供、dアカウント/dポイント連携、マーケティング連携などを検討するとしている。「chocoZAP × ドコモパッケージ」では、chocoZAPの通常の月額料金3,278円(税込)で、chocoZAPの利用に加えて、ドコモが提供するスマートフォン向け健康管理・増進アプリ「dヘルスケア330円(税込)」が利用でき、さらにchocoZAPの月額料金(税抜)の5%分となる最大149ポイントのdポイント(期間・用途限定)が獲得できる。2024年11月27日から提供が開始されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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