Jトラスト Research Memo(1):2024年12月期第3四半期は実力ベースで増益。計画を上回るペースで推移
Jトラストは、アジアにおける金融事業と不動産事業を展開しています。2024年12月期第3四半期の連結業績は、営業収益で前年比14.8%増を達成しましたが、営業利益は特殊要因を除けば前年同期比で30億円増と実質的に増益となりました。主に日本と東南アジアの金融事業が業績を牽引し、韓国及びモンゴルの金融事業も改善を見せました。2024年12月期の業績見通しでは、営業収益の過去最高を計画しつつ、実力ベースでの増益を見込んでいます。Jトラストは今後3年間で営業利益の大幅な増加を目指し、特に東南アジア金融事業の拡大を成長ドライバーと位置付けています。
Jトラスト<8508>は、日本金融事業・韓国及びモンゴル金融事業・東南アジア金融事業などのアジアの金融事業を中心に、不動産事業も展開している。新3ヶ年計画に基づき主力の金融3事業に一層注力するとともに、不動産事業の拡大により成長する計画だ。
1. 2024年12月期第3四半期の業績概要
2024年12月期第3四半期の連結業績は、営業収益96,915百万円(前年同期比14.8%増)、営業利益5,025百万円(同58.7%減)、税引前利益5,985百万円(同57.7%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益4,051百万円(同78.8%減)の増収減益となった。営業収益は第3四半期としては過去最高である。減益となったのは、2023年12月期にM&Aによる会計上の特殊要因(負ののれん発生益及び繰延税金負債の取崩)を計上した反動である。この特殊要因を除けば、営業利益は前年同期比30億円増、税引前利益は同19億円増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同15億円増であり、実力ベースでは右肩上がりの増益であった。これは、日本金融事業及び東南アジア金融事業が大幅増益となり業績をけん引したことに加え、懸案事項であった韓国及びモンゴル金融事業の改善が順調に進み、前四半期比で黒字幅を拡大したことが大きく寄与した。2023年12月期決算では保守的に貸倒引当金を積み増すなど、将来の成長を見据えた施策により予想を下回る業績となったが、2024年12月期から成長軌道に向けて再スタートする準備を整えており、第3四半期決算にもその成果が表れたと弊社では見ている。
2. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の連結業績は期初の予想を据え置き、営業収益128,000百万円(前期比12.0%増)、営業利益7,400百万円(同8.2%減)、税引前利益8,200百万円(同16.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益6,400百万円(同60.8%減)とし、営業収益は過去最高を計画している。営業利益は2023年12月期に計上した不動産事業における負ののれん発生益のはく落等の影響から減益を予想するが、これら一時的な特殊要因を含まない実力ベースでは増益となる。事業セグメント別営業利益については、日本金融事業は順調な利益拡大を、韓国及びモンゴル金融事業・東南アジア金融事業・投資事業では、黒字転換を計画する。特に韓国及びモンゴル金融事業では、新たな対策を講じることで第4四半期には黒字幅の拡大を目指す。不動産事業では負ののれん発生益がはく落するものの、事業規模拡大に伴い利益計上を計画する。第3四半期までの実績から事業セグメント別では、投資事業の遅れを除けば好調で、全体として通期の業績予想を達成する可能性が高いと弊社では見ている。
3. 中長期の成長戦略
同社グループは、新たな3ヶ年計画(2024年12月期〜2026年12月期)を推進しており、2026年12月期に営業収益1,529億円、営業利益178億円の目標を掲げた。事業セグメント別では、日本金融事業は引き続き安定的に利益を計上し、韓国及びモンゴル金融事業も黒字転換して安定利益を見込む。東南アジア金融事業はPT Bank J Trust Indonesia, Tbk.(以下、Jトラスト銀行インドネシア)を中心に利益拡大を見込み、グループの成長ドライバーとして注力していく。以上金融3事業の営業利益合計は、2024年12月期の82億円から2026年12月期には186億円への大幅増益を計画している。また、不動産事業の拡大も同社グループの成長に貢献する見通しだ。
■Key Points
・2024年12月期第3四半期は、M&Aによる特殊要因を除く実力ベースでは、金融3事業の貢献により営業利益は右肩上がりの増益で、計画値を上回って着地。
・2024年12月期は期初予想通り営業減益を予想するが、実力ベースでは増益の見込み
・中長期的には、日本金融事業と韓国及びモンゴル金融事業の安定的な事業運営のほか、東南アジア金融事業の拡大及び不動産事業の貢献などにより利益を伸ばし、グループの持続的な成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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