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セキュア Research Memo(8):既存サービスの拡大により事業基盤を固め、新サービス分野に進出


*12:38JST セキュア Research Memo(8):既存サービスの拡大により事業基盤を固め、新サービス分野に進出 ■セキュア<4264>の成長戦略

今後の成長戦略として、3つの柱を掲げている。1つ目の柱は「既存サービスの拡大」である。これは将来の成長のための根幹となるもので、現有のセキュリティソリューション事業の推進強化と基盤固めである。案件化推進にあたってカギを握るのは、セールス・マーケティング社員の確保とパートナーとの関係強化である。セールス・マーケティング社員の確保については、当面100名体制とすることを目標としている。物理セキュリティに対する高いリテラシーを持ち、高度なニーズへの対応を要求する主要顧客層に対し最適な提案を行い、案件成約を実現するためには、セールス・マーケティング社員の提案力は必要不可欠である。具体的には、顧客のニーズを要件として取りまとめ、同社の有するソリューション製品(場合によっては他社製品との組み合わせ)を活用して実装形態を検討し、顧客の実運用までを想定した総合的な提案を行うことのできる能力と、その後のプロジェクト・マネジメント力が必要とされる。

人材育成に関しては、同社の有するノウハウや知識を伝授するだけでなく、実際に複数の案件を手掛けることで経験値を高めることが重要と考えており、育成期間を1.5年から2年程度と見積もっているほか、継続的な採用及び育成により100名体制を早期に実現する考えである。パートナーとの関係強化については、現状200社超に及ぶ販売パートナー企業との関係をさらに深めることにより、大型案件や高度なニーズに対応する案件の獲得を強化する。同社は既存パートナーとの関係強化についてはまだスタート時点の段階という認識であり、パートナーの有するネットワークを通した紹介から顧客や案件を増加させ、並行して新規パートナー企業の獲得も行っていく。

2つ目の柱は、「AI STORE LAB」である。現在は商用化に向けての実証実験の段階だが、店舗の無人化を生かせる業態は多い。例えば、24時間営業が基本のコンビニエンスストアでは、防犯対策の観点から夜間は2名での勤務体制が主流である。一方、人手不足問題から2名体制を徹底するのが難しいとのオーナーの声も年々高まっているようであり、店舗の無人化による解決が検討されている。今後商用化が実現すれば同社の大きな収益源として期待される。また、オフィスや商業施設のセキュリティを高める監視カメラや入退室管理、警備システムや空調・電力などのビル設備との連携を行うスマートビル、それを発展させたスマートシティの商用化を計画中である。

3つ目の柱は、海外展開で、さらなる市場拡大として韓国やASEAN諸国へのサービス展開を検討している。日本国内で培った物理セキュリティに関するノウハウや知見を生かして海外の顧客ニーズに応えるビジネスを展開し、事業基盤の拡大を図る。



■株主還元策

同社は、2022年12月31日時点において、グロース市場の上場維持基準のうち、「流通株式比率」の基準に適合しなかったため、2023年3月29日に「上場維持基準の適合に向けた計画」を開示した。2024年2月29日には東京証券取引所から「上場維持基準(分布基準)への適合状況について」を受領し、2023年12月31日時点でグロース市場の上場維持基準にすべて適合していることを確認した。

同社は、一定の利益を確保しつつ成長のための先行投資を行うことで、事業基盤の安定と規模の拡大を推進し、企業価値を向上させる方針である。そのため、株主還元において現時点で配当の予定はない。会社オフィスの受付が無人化されてきたように、今後様々な場面で無人化が増えていくと見られるなかで、同社の事業は社会課題を解決する一助となり、株主還元の下地となる事業基盤の安定と規模の拡大を進めていくと弊社では考えている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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