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GameWith Research Memo(4):市場拡大が予想されるeスポーツへ経営資源を集中投下


*13:44JST GameWith Research Memo(4):市場拡大が予想されるeスポーツへ経営資源を集中投下 ■事業概要

2. eスポーツ・エンタメ事業
eスポーツ・エンタメ事業は、eスポーツチームの運営、クリエイターマネジメント、その他イベント企画運営や配信スタジオ事業などに大別される。2023年5月期のeスポーツ・エンタメ事業の売上高は前期比42.2%増の870百万円と、eスポーツ事業を中心に順調に拡大しており、連結売上高3,512百万円に占める構成比も24.8%へと拡大している。eスポーツ・エンタメ事業の売上高870百万円のうち、eスポーツが666百万円、クリエイターマネジメントが204百万円という内訳であり、2021年10月に実施したDetonatioNの子会社化をきっかけにeスポーツの売上高が大きく拡大している。クリエイターマネジメント市場は広告単価の低いショート動画市場の拡大や広告単価下落などから逆風下に置かれており、GameWith<6552>としては現状のクリエイター数を維持しつつ、経営資源をクリエイターマネジメントからeスポーツ事業へシフトしている。

(1) eスポーツ
同社が運営する「DetonatioN FocusMe」は、世界大会出場経験豊富な国内トップレベルのプロeスポーツチームであり、名古屋にホームスタジアムを据えて活動を行っている。所属人数は50名を超えており、チームとしてのブランド力はMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナの略称で、複数のプレイヤーが2つのチームに分かれ、各プレイヤーが1人のキャラクターを操作、味方チームと協力しながら敵チームの本拠地を破壊するか降参させることで勝利となるゲーム)、FPS(ファーストパーソンシューターの略称で、1人称視点でアクションを行うゲーム)、TPS(サードパーソンシューターの略称で、第3者視点でアクションを行うゲーム)、TCG(トレーディングカードゲーム)、格闘ゲーム、対戦アクション、サッカーゲームなど幅広い。eスポーツの売上高はスポンサー収入、タイアップ・イベント収入、大会賞金・支援金、ファンビジネスなどに大別されており、同社ではチームの価値向上やSNSでの認知度向上等を通じて今後はスポンサー収入とファンビジネスに最も力を入れていきたい考えである。

(2) クリエイターマネジメント
クリエイターマネジメントでは、当初はゲーム攻略情報をユーザーによりわかりやすく伝える手段として動画配信を行っていたが、現在は当該役割だけでなく、専属のクリエイター及びeスポーツ選手によるリアルタイムでのゲーム実況プレイ動画の配信等、動画ならではのコンテンツの企画・運営を行うことにより、ゲームの楽しみ方をユーザーに提供しているのが特徴である。動画編集、動画の企画・立案、コラボ配信のアレンジなどのノウハウを生かして、組織としてクリエイターの活動をサポートし、YouTube上での配信収益をクリエイターとレベニューシェアするビジネスモデルとなっている。現在は20名程度のクリエイターが同社へ所属し、総チャンネル登録者数は700万人以上となっている。なお、過去においては動画の視聴回数と視聴単価を経営上の重要なKPIとしていたが、現在はショート動画が増えていることもありこれらについては開示をしていない。

(3) GWC(GameWithCup)運営・配信スタジオ事業
GWCは「GameWithCup」の略称であり、国内最大級の視聴者数を誇る賞金制eスポーツ大会のことである。同大会には同社所属のeスポーツ選手、動画クリエイターHIKAKINをはじめとした人気インフルエンサー、プロゲーマーなど総勢50名以上が集まり、賞金を懸けて戦いが繰り広げられる。同社はこの大会の運営を行っている。また、配信スタジオ事業では合弁会社GameWith ARTERIAを通じてeスポーツに特化した配信スタジオ事業を行っており、高品質な通信インフラと同社のeスポーツ業界における知見やコネクション、企画・制作力を強みに事業展開を行っているのが特徴である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)

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