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リソル Research Memo(9):「3つのやさしい」は事業利益など成果をあげるステージに入ってきた


*15:09JST リソル Research Memo(9):「3つのやさしい」は事業利益など成果をあげるステージに入ってきた ■リソルホールディングス<5261>の業績動向

4. 中期的な取り組み
中期的な取り組みとして、ホテル運営事業では、女性や観光客をターゲットにニーズに応えたサービスの提供や品質の向上を図り、“ホテルリソル”の“ツーリストホテル”への転換を進める。「ホテルリソルステイ」など“ホテルリソル”ブランドに新シリーズを加えつつ、施設数の拡大を図る。また、コンセプトの異なるブランドを有し多様な宿泊施設を展開する優位性を背景に、宿泊ニーズの多様化に対応する方針である。ホテル運営は、賃料や人件費など固定費的な部分が大きいため、今後稼働率が上がるにつれ、収益性も大きく回復していくことが期待される。ゴルフ運営事業では、独自のノウハウを結集した「フェアウェイフロントヴィラ事業」が「スパ&ゴルフリゾート久慈」をはじめ好評で、「瀬戸内ゴルフリゾート」別エリアや「大熱海国際ゴルフクラブ」で新規計画や既存施設での拡大を予定している。リソルの森(CCRC)事業では、新設を予定している「リソルの森 ペットヴィラ」で、プライベートバーベキューや専用のドッグランなどリソルの森ならではの体験を提供するほか、施設の有効活用や土地建物の販売を進める計画である。

福利厚生事業では、スマホアプリを活用した会員システムの統合により、グループ全体で300万人を超えるユーザーに情報発信するなど、事業間シナジーを最大化することで収益を拡大する方針である。再生エネルギー事業では、グループのゴルフ場などの土地や建物に太陽光発電設備を設置するなど、引き続き売電と自家消費の2方向の展開を図る。また、「地球にやさしい」企業グループとして、CO2削減を積極的・継続的に進める方針である。投資再生事業では、今後も市場環境に合わせ、グループで蓄積してきたノウハウを活用して取得物件のバリューアップや新規事業の開発を進める方針である。

足もとでは、国内旅行やインバウンド需要が大きく回復してきている。ゼロコロナ政策で動きの鈍い中国からのインバウンドが加われば、コロナ禍以前のレジャー需要を一気に上回ることも想定される。そうした環境下で新たな商品・サービスの開発にも余念がない同社は、ホテル運営事業やゴルフ運営事業、リソルの森(CCRC)事業の運営を中心に中期的に収益拡大が予想される。一方で脱炭素に対するニーズも日に日に強まっており、企業は様々な面で環境や社会への貢献が求められるようになった。このため、これまで数々の実績を積み重ねてきた再生エネルギー事業は今後も新たな開発を推進していくであろう。こうした中期的な収益向上トレンドのなかでスマホアプリによる会員統合が進んでおり、福利厚生事業はグループシナジーの要としての位置付けがより強まると予想される。「人にやさしい」「社会にやさしい」「地球にやさしい」という「3つのやさしい」は長期方針の域を超え、事業利益など具体的な成果をあげるステージに入ってきたといえよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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