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Jトラスト Research Memo(4):今期業績予想は5月の上方修正値を据え置いたが、さらなる上方修正の可能性も


■今後の見通し

● 2021年12月期の業績見通し
Jトラスト<8508>の2021年12月期の業績予想については、係争中のGLとの訴訟に関して、期初予想ではシンガポール控訴裁判所での勝訴判決の一部履行として3,700万米ドルを計上すると想定していたが、第2四半期決算で訴訟回収金として2021年4月7日に受領した1,700万米ドル及び4月29日に受領した720万米ドルの合計2,420万米ドルを追加計上することになった。また、JTキャピタルについては、期初予想では継続事業と想定していたが、非継続事業として組替え表示することとした。一方、JT貯蓄銀行については、期初予想においては第1四半期に売却を計画していたことから非継続事業と想定していたが、韓国金融委員会からの承認取得に時間を要しているため継続事業に分類を戻した。

以上から、2021年5月に2021年12月期通期業績予想を上方修正し、営業収益は42,101百万円(期初予想比9,431百万円増、前期比6.9%増)、営業利益は5,503百万円(期初予想比5,397百万円増、前期は2,403百万円の損失)、税引前利益は8,255百万円(期初予想比5,911百万円増、前期は619百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,000百万円(期初予想比1,473百万円増、前期は5,342百万円の損失)とした。コロナ禍で事業環境が不透明なことに加え、現在は事業ポートフォリオの再編を進めていることなどを考慮し、第3四半期時点ではこの通期計画を据え置いている。なお、JTキャピタルの売却損を計上した結果、第3四半期の親会社の所有者に帰属する四半期利益は横ばいとなったものの、通期予想には織り込み済みである。日本金融事業及び韓国及びモンゴル金融事業の営業利益が計画を上回って推移しているほか、東南アジア金融事業の損失幅も縮小していること、また投資事業では、GL向け債権を全額引き当て済みであることから、第3四半期に計上した116万米ドル弱及び997万米ドル弱は、2021年12月期の利益として上乗せされている。以上から、2021年12月期の業績は現時点での予想をさらに上回る可能性が高いと弊社では見ている。

セグメント別では、日本金融事業では信用保証業務が安定的に推移し、債権回収業務も引き続き順調な回収が見込まれているものの、2021年12月期は営業収益8,359百万円、営業利益3,674百万円と期初予想を据え置いている。韓国及びモンゴル金融事業では「量の成長」から「質の成長」を目指すことで、営業収益13,695百万円、営業利益2,685百万円と、JT貯蓄銀行を継続事業に変更した影響から大幅な増額修正をした。東南アジア金融事業では、JTRB及びBJIの増収により営業収益は18,921百万円となるものの、BJIの貸出残高が損益分岐点を下回っていることなどから、営業損失は4,389百万円と期初予想を据え置いている。また、投資事業では営業収益646百万円、営業利益5,301百万円と、全社の営業増益の大きな推進力となる見通しだ。これは、GLなどから2021年5月13日までに受領した訴訟回収金6,120万米ドルを計上することを前提としたものだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)


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