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大幸薬品 Research Memo(3):感染管理事業のBtoB戦略が本格化


■トピックス

1. 新型コロナウイルスに対する効果確認
大幸薬品<4574>では、二酸化塩素(クレベリンの主要成分)の新型コロナウイルスに対するエビデンスを取得しているが、これは「クレベリン」のブランド認知や信用の向上に寄与するものであり、BtoB事業の成長にもプラスに働くと考えられる。

同社は、2021年2月に、二酸化塩素の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する不活化効果を確認したことを、大阪府立大学生命環境科学研究科(山崎伸二教授)との共同研究成果として発表した(第17 回日本小児消化管感染症研究会)。この実験は、同社製クレベリンPro希釈用液とSARS-CoV-2液及びSARS-CoV-2に感受性のある培養細胞を用いて行われ、結果として感染価が99.96%(10ppm、10秒)~99.997%(100ppm、10秒)低減することが確認された。本研究成果から、ヒトが触れる場所(ドアノブ、便座、床、洗面等)に二酸化塩素を活用することで、新型コロナウイルスの感染対策に有効であることが期待できる。なお、同社では2020年10月にも、二酸化塩素分子がSARS-CoV-2 のヒトの体内への感染を阻止するメカニズムを解明し、英文科学誌『Annals of Pharmacology and Pharmaceutics』に掲載されたことを発表している。

2. 感染管理事業のBtoB戦略が本格化
同社は、業務用(BtoB向け)の感染管理事業で大きく成長する戦略を遂行している。2020年12月期の国内・業務用売上高は2,265百万円(前期比111.3%増)と好調に推移した。一方で感染管理事業全体に占める業務用の構成比は16.2%であり、まだ伸びる余地がある。今後は、製品ラインナップの充実とともにマーケティング(ブランド戦略、コミュニケーション戦略など)にも力を入れる方針だ。2021年1月からは、業務用クレベリン製品のデザインを一新し、名称も新たに「クレベリンpro」シリーズとして順次発売した。デザインを手掛けるのは、世界的デザイナーの佐藤オオキ氏が率いるデザインオフィス「nendo」であり、2018年9月に一般用(BtoC向け)のパッケージとブランドロゴのデザインを一新した実績がある。業務用「クレベリンpro」の新しい容器と包装は白を基調にしたシンプルなデザインで、機能面の訴求と視認性を向上させ、多様な業務スペース(医療・介護施設、教育施設、オフィス、ホテル、レストラン、食品関連等)に馴染むことを重視した。

また、同社は2020年12月に、業務用「クレベリン発生機 エレクローラー」を新たに発売した。この装置は、本体にセットした「エレクローラー専用液500mL」を電気分解して、低濃度の二酸化塩素ガスを空間中に放出させる装置で、二酸化塩素分子による特異的な作用で、ウイルス・菌・ニオイを除去する。同社の製品には「クレベリンG大空間用」(約50m2で約2ヶ月間)等があるが、この製品は、小規模から中規模のオフィス・ロビー・待合室等の幅広い空間(約200m2~300m2)が主な対象となる。特長は、(1)コンパクトな省スペース設計であること、(2)設置工事などの手間がないこと、(3)実測による濃度設定でカスタマイズが可能であること、が挙げられる。3年後に売上規模で20~30億円を目指す、戦略商品である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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