■業績動向

1. 2020年4月期通期の業績概要
フリービット<3843>の2020年4月期通期連結業績は、売上高が前期比9.8%増の55,295百万円、営業利益が同13.2%減の2,587百万円、経常利益が同3.4%減の2,481百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が619百万円(前期は279百万円の利益)となり、増収減益となった。増収は8期連続であり、過去最高売上を更新した。

売上高に関しては、マンションインターネット等が好調の不動産テック事業(前期比2,743百万円増)、エドテック事業の取込み(前期比1,130百万円増)により大幅な増収となった。アドテク事業、ヘルステック事業も増収に貢献している。

営業利益に関しては、不動産テック事業、ヘルステック事業及びインフラテック事業での事業利益増加があったものの、エドテック事業及びアドテク事業の事業利益の減少が上回り、営業減益となった。エドテック事業では新型コロナウイルスの影響もあり、本来繁忙期である第4四半期に既存事業が減速したのに加え、デジタル領域への事業転換の遅延により減益幅が大きくなった。

経常利益は、営業減益などにより減益。親会社株主に帰属する当期純利益は、新型コロナウイルスの感染拡大による将来的な影響を慎重に精査し、不動産テック事業、ヘルステック事業及びエドテック事業において総額1,308百万円の特別損失を追加で計上したことにより、黒字予想から一転して損失計上となった。弊社では、将来のリスクをいち早く織り込み、信頼性の高いバランスシートを堅持した取り組みとして、高く評価している。


新サービス開始に伴う取引高増により資産規模拡大。現金及び預金150億円以上保有しM&Aにも機動的に対応できる体制
2. 財務状況と経営指標
2020年4月期末の総資産は前期末比3,308百万円増の42,472百万円と資産規模が拡大した。うち流動資産は5,558百万円増であり、主な増加は未収入金の2,867百万円増及び受取手形及び売掛金の1,006百万円増などであり、各領域での新サービス開始に伴う取引高の増加が要因である。固定資産は2,250百万円減であり、無形固定資産の1,963百万円減などが主な要因である。現金及び預金の残高は15,720百万円と潤沢であり、M&Aなどにも機動的に対応できるように備えている。

負債は前期末比3,768百万円増の31,623百万円となった。うち流動負債は3,929百万円増であり、未払金の1,901百万円増及び1年内返済予定の長期借入金1,160百万円増などが主な要因である。固定負債は160百万円減であり、大きな変化はなかった。

安全性に関する経営指標(2020年4月期末)では、流動比率は186.4%、自己資本比率は19.0%となっており、レバレッジを効かせつつ、財務の安全性を維持している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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情報提供元:FISCO
記事名:「FB Research Memo(4):エドテック事業の不振で営業減益、コロナの影響を精査し特別損失を追加計上