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三栄コーポ Research Memo(5):2020年3月期業績予想は経常利益11億円(上方修正)


■今後の見通し

三栄コーポレーション<8119>の2020年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比1.1%増の43,000百万円、営業利益が同46.2%増の1,100百万円、経常利益が同33.0%増の1,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同155.4%増の500百万円と増収増益を予想する。

売上高予想に関しては、期初の予想を据え置いた。通期予想に対する第2四半期進捗率は、48.7%(前期は49.0%)と前期並みである。家具家庭用品-OEM事業の欧米市場における減収のマイナスを、服飾雑貨-OEM事業と家電事業の増収で埋めるという流れは上期同様である。

営業利益と経常利益は期初の予想にそれぞれ100百万円を上乗せし、上方修正した。通期予想に対する第2四半期進捗率は、営業利益で57.1%(前期は3.9%)、経常利益で59.7%(前期は13.0%)と順調である。特に大幅な増益が見込まれるのが家具家庭用品事業。北米向けビジネスの見直しによる収益改善と家具インテリアのネット販売が下期も堅調で利益貢献することに加えて、海外拠点での販管費の見直し効果も寄与する見込みである。下期単独の営業利益予想は472百万円と上期を下回る要因としては、OEM事業・ブランド事業共に価格競争の激化を背景として利益率の低下や開発費など次期に向けての先行投資費用等を見込むためである。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、繰延税金資産の一部取崩しによる法人税等調整額の計上を主因として、上方修正はせず500百万円に据え置いた。

欧米市場の減少を国内・アジア市場の増加でカバーする、ブランドライセンス事業の停滞をOEM事業やオリジナルブランド事業でカバーするなど、多様な事業・地域に展開する同社ならではのポートフォリオマネジメントが有効に機能している。弊社では、グローバルな事業環境は変化が激しいものの、今期は余裕を持って利益目標を達成すると見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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