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品川リフラ Research Memo(1):今期の業績予想を大幅増額修正し、大幅増配を計画


■要約

品川リフラクトリーズ<5351>は、世界で五指に入る工業用耐火物メーカー。前期は原材料価格の高騰が減益要因となったが、2019年3月期第2四半期に価格転嫁をしたことから大幅な増益を記録。これまでの積極的な設備投資による事業基盤整備が競争力を高めており、シェア拡大に成功。今期は、8月に期初予想を上方修正したが、第2四半期の実績は更にそれを上回った。通期予想も増額修正され、3期連続の増配を計画。

1. 2019年3月期第2四半期は18.8%の増収、72.2%の経常増益
2019年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比18.8%増、経常利益が同72.2%増となった。経常利益は、期初予想では3,500百万円であったが、2018年8月に4,500百万円へ増額修正し、実績は5,554百万円で着地した。増益額の半分程度は、耐火物及び関連製品事業における売価引上げによる。前期の原材料価格の高騰分を、2019年3月期第2四半期に価格転嫁した。残りの半分は、数量の増加効果による。2019年3月期第2四半期の粗鋼生産が5,221万トン、前年同期比0.3%増とほぼ横ばいであったが、同社の販売数量は9%伸びた。過去3期にわたり主要製造設備の新鋭化を実施したことで、中核品種の競争力が徹底強化されシェア拡大につながった。電炉及び非鉄向けの拡販努力が実を結んだ。

2. 第4次中期経営計画は全体最適の基盤整備を進める
第4次中期経営計画では、最終年度となる2020年度の売上高を1,230億円(2017年度実績:1,027億円)、ROS(売上高経常利益率)8%以上(同6.2%)を目標値としている。2009年の合併以来、8年半にわたり最適生産体制の構築、統合効果の実現、さらに基盤整備・品種競争力の徹底強化を進めてきた。これらを踏まえ、第4次中期経営計画は、“飛躍”の期間と位置付けられている。2019年3月期の最新予想では、経常利益が102億円、ROS8.7%が予想されており、利益面では中期経営計画の初年度に目標値をクリアーしてしまうことなる。2019年3月期の利益には、値上げ効果など一時的な要因が含まれており、現時点で中期経営計画の目標値を変更していない。海外事業を積み上げて、目標値を上回るよう努力する。2018年12月末には、成長著しいインド市場において鉄鋼向け耐火物の製造・販売を行う合弁会社を設立する。グローバル展開により、米中貿易摩擦の大きな影響は出ていない。

3. 株主還元策−前期比5割増の大幅増配を計画
2019年3月期は、第2四半期の増益が予想以上に大きかったため、1株当たり中間配当金を期初予想の40円から60円に引き上げた。期末分も増額し、年間配当金は1株当たり120円と前期比40円増の大幅増配を計画している。

■Key Points
・通期予想が上方修正され、61.3%の経常増益を見込む
・第4次中期経営計画は全体最適の基盤整備を進める
・2019年3月期は3期連続増配を計画

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)



<SF>

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