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スターティア Research Memo(12):セグメントをまたいだ16種類のサービスを一括提供する新サービスに注目


■中長期の成長戦略

7.新サービス『ビジ助』をリリース
組織体制の改革の一方で、スターティア<3393>の本質的な強みである、中小企業のニーズに即したサービスの充実もまた、同時並行で継続的に進められている。その一環として同社は、2018年1月15日に新サービス『ビジ助』の提供を開始した。

『ビジ助』は“ビジネスで役に立つ”を軸として同社の様々な商材・サービスを総合的に提供するものだ。最大の特長は、スターティア本体を主軸に提供しているITインフラ関連事業の商材と、スターティアラボが主体となっているデジタルマーケティング関連の商材を、セグメントをまたいだ形で一つのパッケージとして提供する点にある。サービス開始時点では16種類の商材・サービスをパッケージ化して5,800円/月(税別)で提供している。

弊社では『ビジ助』の試みには非常に注目している。理由の1つは、セグメントをまたいでのサービス提供ということだ。同社が商材専任制から顧客専任制へと営業体制を一新したのは前述の通りだ。しかし販売の現場では、ITインフラ関連事業の商材とデジタルマーケティング関連事業の商材とでは毛色が異なることは否定できず、また、供給主体も異なることから、営業担当者によって(あるいは顧客のニーズによって)注力商材が異なっていたと推察される。『ビジ助』はその点についての一つの解決策と言えよう。

また、『ビジ助』というサービスが実現した背景としては、持株会社への移行という組織体制の変化もあったのではないかと弊社ではみている。『ビジ助』は持株会社化によって実現が期待されるスターティアとスターティアラボ両者のシナジーのモデルケースというのが現時点での弊社の評価だ。

さらには5,800円/月というプライシングにも注目している。ここのサービスを個別に利用するのに比べて圧倒的にお得感が大きい。同社は2017年からフリーミアムを導入して同社の提供するサービスの認知度や普及度の向上を企図しているが、『ビジ助』のプライシングも同じ延長線上にあるとみている。「損して得取れ」式のマーケティング手法がどこまで効果を伸ばすか要注目だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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