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プラザクリエイト Research Memo(7):セルフ写真印画紙プリント機「ファーストラボ」を開発


■中長期の成長戦略

3. プリント事業の成長戦略2:提携先プリントコーナーの展開
プラザクリエイト<7502>はパレットプラザのFC化を進める一方、様々な業態の企業と提携し、プリントコーナーにセルフプリント機を設置する事業モデルを展開する方針だ。イメージとしては飲料メーカーの自販機事業に近いと言えるだろう。

プリントコーナー事業のために同社が開発したのが「ファーストラボ」だ。通常のセルフ機はインクジェットや昇華型の技術が使われている。これに対してファーストラボは写真印画紙によるプリントである点が大きな特長だ。写真印画紙プリントは、画質や保存性(耐久性)ではインクジェットや昇華型などのプリント方式を圧倒的にしのぐ。パレットプラザの店頭では従来から写真印画紙プリントを採用していたが、あくまで店舗スタッフが作業するものであり、利用者は受け取りのために再来店しなければならない不便さがあった。ファーストラボ利用者はセルフサービスにより高画質・高耐久の写真プリントをその場で得ることができるようになる。

第1弾として同社はソフトバンクグループ<9984>との提携を発表した。ソフトバンクグループは、ファーストラボ機を導入し、ソフトバンクショップ内に「スマホプリントステーション」を設置する。2017年2月から順次導入し、2017年夏までに100店舗に導入する計画だ(2017年4月時点で25台の導入実績)。また、第2弾として家電量販店大手エディオン<2730>のエディオン蔦屋家電(広島市)1階にオープンした『Creators Studio supported by PALETTE PLAZA』内にも導入するなど、家電量販店にも2017年4月までに2台を導入済みだ。同社は今後も機器の開発と、提携パートナーの開発を進める計画だ。

ファーストラボ事業については、高品質・高耐久の写真プリントを手軽に得ることができるという点で、パレットプラザのビジネスに悪影響を及ぼすと懸念する向きもある。この点について弊社では、ファーストラボは写真プリントの楽しさを改めてアピールすることに重点を置いた施策だと理解している。写真を撮るツールがデジタルカメラからスマートフォンへと変化している現実を踏まえて、ソフトバンクショップにまず展開していることに、同社のそうした狙いが出ていると弊社では理解している。前述のように、プリント事業が直面する問題点は、もはや写真のインプットの面(フィルムからデジタルカメラへ、デジタルカメラからスマートフォンへという変化)にあるのではなく、写真をプリントするというアウトプット面において、その楽しさや意義が利用者に十分伝わっていないことにある、というのが弊社の考えだ。同社が進めるプリントコーナーの展開は、フォト&モア店舗のFC化を補完・支援する関係にあると弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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