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テクノアルファ Research Memo(1):プリンテッド・エレクトロニクスデバイスの成長に期待


テクノアルファ<3089>は、半導体製造装置の輸入商社から出発したエレクトロニクス関連主体の商社。パワー半導体用ワイヤボンダでは、国内シェア約5割とトップクラス。M&Aによる事業領域の拡大とメーカー機能の強化にも注力している。2011年に計測・検査システム機器の(株)ペリテック、2014年に理化学機器メーカーの(株)ケーワイエーテクノロジーズ(以下KYA)を子会社化している。

2016年11月期の連結業績はマリン・環境機器事業の低迷を、ワイヤボンダを中心としたエレクトロニクス事業や子会社で展開するSI事業の好調によりカバーし、売上高で前期比2.0%増の2,662百万円、営業利益で4百万円(前期は21百万円の損失)と2期ぶりの増収増益に転じた。ただ、特別損失としてKYAののれんに関する減損損失128百万円を計上したことで、親会社株主に帰属する当期純損失は76百万円(前期は1百万円の損失)となった。

2017年11月期の業績見通しについては、顧客動向や為替動向等不透明要因が多いため、現時点では非開示となっているが、足元の受注状況についてはエレクトロ二クス事業を中心に堅調に推移しているもようだ。自動車向けを中心としたパワー半導体の能力増強投資が続いていることが背景だ。また、2016年6月から新規商材として取り扱いを開始したレーザーはんだ/リフロー装置やマニュアルワイヤボンダなどの受注増加も見込まれる。マリン・環境機器事業やSI事業、サイエンス事業については前期並みの水準が続く見通しだが、エレクトロニクス事業の続伸で増収増益を目指していく方針だ。

今後の成長が期待される新規商材として、プリンテッド・エレクトロニクスデバイスが挙げられる。提携先である仏ISORGと英FlexEnableが2016年10月に高解像度のフレキシブル指紋センサを共同開発したと発表しており、生体認証デバイスを始めとした多様なアプリケーションでの展開が期待されている。現在、国内の複数企業に提案活動を行っている段階にあり、今後の動向に注目したい。

■Check Point
・16/11期は2期ぶりの増収営業増益、エレクトロニクス事業が伸長
・17/11期もエレクトロニクス事業がけん引役か
・17/11期は前期同様の25.0円配の見込み

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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