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アイビーシー Research Memo(8):16/9期は先行投資負担で営業減益だが9期連続増収で売上高は過去最高


■業績動向

アイビーシー<3920>の2016年9月期業績(非連結)は、売上高が2015年9月期比16.8%増の1,141百万円、営業利益が同8.5%減の292百万円、経常利益が同10.5%増の333百万円、当期純利益が同6.8%増の195百万円だった。

売上高は計画超となり、9期連続増収で過去最高を更新した。直近5期は年率約15%増収を継続している。営業利益は人材の積極採用など中期成長に向けた先行投資の影響で減益だったが、経常利益と当期純利益は営業外収益での保険解約返戻金計上、営業外費用での株式公開費用の一巡などが寄与して増益だった。経常利益と当期純利益は過去最高を更新した。配当は事業拡大のための新規投資などに充当するため無配とした。

売上高の内訳はライセンスの販売が同15.0%増の921百万円、サービスの提供が同1.4%増の121百万円、その他物販(情報機器販売等)が同75.8%増の98百万円だった。パートナー企業との連携強化も奏功し、収益の柱であるライセンスの販売が好調に推移した。また顧客企業との継続的な関係構築により、その他物販が大幅に増加した。

利益面ではOEM製品の販売開始によって売上原価が増加し、売上総利益率は84.7%と同4.8ポイント低下した。ただし高水準を維持している。販管費は同21.7%増加し、販管費比率は59.1%で同2.3ポイント上昇した。人材の積極採用など中期成長に向けた先行投資で人件費が増加した。なお従業員数は同10人増加の57人となった。売上高営業利益率は25.6%で同7.1ポイント低下したが高水準を維持している。

また営業外収益では保険解約返戻金46百万円を計上した。営業外費用では株式公開費用9百万円が一巡した。特別損失では関係会社株式評価損16百万円を計上した。なおROEは15.4%で同8.5ポイント低下、自己資本比率は81.9%で同3.1ポイント上昇した。自己資本比率が80%を超えて財務の健全性は高い。大手企業が取引先のため貸倒実績もない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)



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