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38000円に接近では上値の重さが意識される【クロージング】


21日の日経平均株価は、前日の米国市場の下落を受けて小幅続落するも、最終的に37677.06円で取引を終了した。取引開始時は売り先行で始まったが、半導体関連の買いが下支えし一時は38000円に迫った。特に、米マイクロン・テクノロジーの良好な業績見通しが半導体関連株に追い風となった。また、日本銀行による利上げ観測から金融株にも買いが入った。しかし、38000円の節目が重く、日中はやや軟調に推移。セクター別では銀行や医薬品などが上昇する一方、輸送用機器や金属製品などが下落。前日の米市場の影響もあり、全体の流れは続落基調を保持。今後は米国の関税政策への懸念や配当権利の動きが市場を左右すると期待される。

*16:34JST 38000円に接近では上値の重さが意識される【クロージング】 21日の日経平均は小幅に続落。74.82円安の37677.06円(出来高概算26億6000万株)で取引を終えた。朝方は前日の米国株の下落や円安一服を映して売りが先行して始まった。ただ、寄り付きを安値に買い直され、前場終盤には37968.02円まで買われた。米半導体メモリー大手マイクロン・テクノロジーの好業績見通しが伝わると半導体関連株の一角が買われた。また、日銀による追加利上げ観測を背景に利ざや改善への思惑からメガバンクや証券など金融株にも投資資金がシフトしたほか、配当の再投資への思惑も支援材料となった。しかし、節目の38000円に接近では上値の重さが意識され、その後は持ち高調整の流れから日中の安値圏でもみ合っていた。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が過半数を占めた。セクター別では、銀行、その他製品、鉱業、医薬品など14業種が上昇。一方、輸送用機器、金属製品、保険、海運など19業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、バンナムHD<7832>、ソニーG<6758>、東エレク<8035>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>、日東電工<6988>が軟調だった。

前日の米国市場は、トランプ米政権による関税政策に対する懸念から売られ、主要株価指数は下落した。東京市場もこの流れが波及し、続落スタートとなった。ただ、3月期末の配当や優待権利取りを狙った個人投資家の買いが入ったほか、20日に米半導体設計アンペア・コンピューティングを65億ドルで買収すると発表したソフトバンクGが買われるなか、日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。買い一巡後は上げ幅を縮める形となったが、底堅さは意識された。

日米の金融政策決定会合を波乱なく通過したことで、投資家の目線は再び4月2日にトランプ米大統領が課すと表明している相互関税と分野別関税の内容に移っていくことが予想される。このため、トランプ大統領の発言内容に振らされる場面が多くなる可能性が高まりそうだ。一方、来週27日には、3月期末の権利付き売買最終日を迎えることから、配当や株主優待の権利取りを意識した個人投資家の動きが活発化することが想定される。

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