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前場に注目すべき3つのポイント~ハイテク株主導での底堅い相場展開に期待~


3日前場の日本株市場は、米国市場でのハイテク株の上昇を受けて、日経平均が買い先行で始まることが期待されています。特にハイテク株主導での相場の底堅さが見込まれています。円相場は1ドル=149円台を推移しており、円高が相場の重荷となる可能性もありますが、中東の地政学リスクや米国の長期金利上昇が警戒される中でもハイテク株に関する期待は高まっています。加えて、伊藤園の第2四半期営業利益が減少したことや、川崎重工業が車載電池のリサイクルで高純度の炭酸リチウムを回収したニュースが注目されています。

*08:45JST 前場に注目すべき3つのポイント~ハイテク株主導での底堅い相場展開に期待~ 3日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■ハイテク株主導での底堅い相場展開に期待
■伊藤園、2Q営業利益 15.6%減 143億円
■前場の注目材料:川崎重、車載電池を再資源化、純度99.5%の炭酸リチウム回収


■ハイテク株主導での底堅い相場展開に期待

3日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、下値の堅さは意識されそうだ。2日の米国市場はNYダウが128ドル安、ナスダックは185ポイント高だった。米長期金利の上昇や中東情勢の地政学的リスク、フランスの内閣が不信任の公算で崩壊の危機に直面していることなどが警戒され、利益確定の売りが優勢となった。そのなかでハイテク株の一角が買われており、ナスダック指数は最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の38615円。円相場は1ドル149円50銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。米国市場ではハイテク株の上昇が目立っており、特別委調査による不正会計の証拠がないことがわかったと発表したスーパー・マイクロが急伸したことも投資家心理を明るくさせそうだ。トランプ次期米大統領の関税政策などの不透明感から積極的な売買は手控えられそうだが、ハイテク株主導での底堅い相場展開が期待される。

日経225先物はナイトセッションで200日線を支持線とした値動きから、一時25日線に接近する場面もみられた。25日線水準では戻り待ち狙いの売りが意識されやすいところだが、同線を明確に上放れてくるようだと、ショートカバーを強めてくる可能性もあり、節目の39000円をターゲットとしたトレンド形成が期待されてくる。そのため、買い一巡後に軟化する局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうである。

また、昨日の日経平均株価は前場中盤に38000円を下回る場面もみられたが、38000円割れでの押し目買い意欲の強さは確認されている。その後は75日線が支持線として意識されるなか、200日線、25日線に接近する展開だった。両線が位置する38650円~38690円辺りを明確に上放れてくる展開では、ハイテク株主導での強い基調が期待されそうである。

一方で、円相場は再び1ドル=149円台で推移しているため、円高が重荷となる。中東情勢においては、レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラはイスラエル軍の拠点に対する攻撃を行ったと報じられている。地政学リスクが重荷となる可能性には注意しておきたい。

物色としてはハイテク株のほか、AI関連の中小型株へも資金が向かいやすいだろう。一方で、昨日はファーストリテ<9983>の弱い値動きが日経平均株価の重荷となっていた。自律反発をみせてくるようだと、日経平均型のインデックス買いが入りやすい。


■伊藤園、2Q営業利益 15.6%減 143億円

伊藤園<2593>が発表した2025年4月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比4%増の2523億2100万円、営業利益は同15.6%減の143億8900万円だった。記録的猛暑の影響もあり、「お~いお茶」ブランド製品を中心に堅調に推移。飲食関連事業において、タリーズコーヒージャパンも好調に推移した。野菜果汁やペットボトル容器を中心に原料・資材価格の高騰が響いたほか、米大リーグの大谷翔平選手とグローバル契約を結んだ影響で広告宣伝費がかさんだ。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(38513.02、+304.99)
・ナスダック総合指数は上昇(19403.95、+185.78)
・シカゴ日経先物は上昇(38615、+145)
・SOX指数は上昇(5055.32、+128.76)
・VIX指数は低下(13.34、-0.17)
・米原油先物は上昇(68.10、+0.10)
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請


・川崎重<7012>車載電池を再資源化、純度99.5%の炭酸リチウム回収
・ダイヘン<6622>協働・搬送ロボ拡充、来春に戦略機種
・島津製作所<7701>遺伝子治療薬参入、阪大新興に出資、分析・評価手法など確立
・レゾナック<4004>微細な銅回路形成、AI半導体向け感光性フィルム
・NTT<9432>NTTコム、陸上養殖研究で新会社、化学反応濾過技術にICT活用
・住友化学<4005>放射性医薬子会社株を英GEヘルスケアに売却
・SBI<8473>DMMビットコイン廃業、5月の不正流出響く、顧客資産はSBI系に移管
・三菱重<7011>伊方原発向けMOX燃料24体受注
・住友重<6302>インド統括拠点、来月開業
・明電舎<6508>変圧器1.5倍、再生エネ電力向け需要増
・三井E&S<7003>港湾クレーン米で受注、ニアゼロエミ型8基
・カナデビア<7004>英ゴミ焼却発電受注
・オムロン<6645>直流パワーリレー、工程短縮、ガスレス構造
・住友電工<5802>DPSと、排水のパラジウム回収、ベトナムFPC拠点で
・パナHD<6752>AI、目的の画像を効率生成、家電搭載に活用


☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 11月マネタリーベース(10月:前年比-0.3%)

<海外>
・09:30 豪・7-9月期経常収支(予想:-109億豪ドル、4-6月期:-107億豪ドル) <ST>
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