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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、FFRでの対日制裁に警戒


18日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。米トランプ政権が第3弾となる中国への制裁措置を発表し、目先の対日強硬策を警戒した円買いに振れやすい見通し。また、日銀の政策発表を前に出口政策への思惑も広がり、円を押し上げる可能性もあろう。


トランプ米大統領は日本時間の本日午前、中国からの2000億ドル規模の輸入品に10%の制裁関税を発動する方針を発表した。中国側もそれに対する報復措置を準備しているもようで、米中貿易摩擦は泥沼化。米国は貿易赤字是正に向け、欧州連合(EU)やカナダなど他の貿易相手国に強硬姿勢を強めており、21日に予定される日米通商協議(FFR)でも日本への是正圧力を高める可能性がある。本日のアジア市場では、日経平均株価の想定外の上昇で円売りに振れ、ドル・円は112円台を回復した。ただ、今後は通商摩擦により、世界経済の減速を懸念した円買い方向に動くとみる方が自然だろう。


一方、今日と明日開催の日銀金融政策決定会合では異次元緩和の維持が見込まれるが、安倍首相は前週、自民党総裁選の候補者討論会で「異次元の金融緩和を続けていいとは思わない」と述べ、緩和縮小を想定した円買いを誘発した経緯がある。ドル安政策を推進したいトランプ政権が他国の通貨安政策を批判してきた背景から、日銀の出口政策に思惑が広がれば円買いに振れやすいだろう。足元では通商摩擦の激化で前日は米株安が目立ち、安全通貨はドルからユーロに変わりつつあるようだ。今晩もユーロ・ドルの上昇基調が続けば、ドルをある程度下押しする展開となりそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・23:00 米・9月NAHB住宅市場指数(予想:66、8月:67)
・05:00 米・7月対米証券投資収支(6月:ネット長期有価証券-365億ドル)




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