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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、日銀政策決定控え動きづらい展開に


30日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米国経済の拡大基調の加速が好感され、ドル売りは後退する見通し。ただ、日銀金融政策決定会合の明日の政策発表を見極めるムードが広がり、ドル・円の上昇は限定的となりそうだ。

27日に発表された米国の4-6月期国内総生産(GDP)は、前期比年率+4.1%と大幅改善を見込んでいた市場コンセンサスにほぼ一致。ただ、トランプ大統領が事前に示唆していた内容に到達しなかったことや、個人消費コア価格指数(インフレ指標)が低下したことを受け、ドル・円は110円80銭まで弱含んだ。とはいえ、4%を超える高成長は2014年7-9月期の+5.2%以来で、景気拡大基調の加速が裏付けられた。このため、連邦準備制度理事会(FRB)は今週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ継続の方針を示すことが予想され、週明けのアジア市場でドルは底堅い値動きとなった。

一方、日銀は本日から金融政策決定会合を開催しており、明日の政策発表が注目されている。前週は「異次元緩和」修正への警戒から日本の長期金利が上昇し、円買いが先行する場面が目立った。ただ、日銀は展望レポートで、物価上昇見通しを下方修正する可能性が指摘され、緩和的な政策を維持する方針に変わりはないとみられ、明日の政策決定で日銀が市場に「真意」を伝えることができれば、足元の円買いは巻き戻され、ドル・円は112円台まで上昇するシナリオもあり得る。足元では思惑がいろいろ交錯しており、今晩は動きづらい地合いとなろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・6月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:6.55万件、5月:6.45万件)
・18:00 ユーロ圏・7月景況感指数(予想:112.0、6月:112.3)
・21:00 独・7月消費者物価指数速報値(前年比予想:+2.1%、6月:+2.1%)
・23:00 米・6月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+0.2%、5月:-0.5%)
・23:30 米・7月ダラス連銀製造業活動指数(予想:31.0、6月:36.5)




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