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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、ECB議事要旨きっかけにユーロ・円買い戻しも


24日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米朝首脳会談開催の不透明感や米トランプ政権の保護主義的な通商政策が嫌気され、リスク回避的な円買い先行となる見通し。ただ、欧州中央銀行(ECB)理事会の議事要旨公表をきっかけにユーロ・円が買い戻される可能性があり、ドル・円の下落は限定的になりそうだ。

6月12日にシンガポールで予定される米朝首脳会談の開催をめぐり、双方が交渉を優位に進めようと相手をけん制する動きが強まっている。北朝鮮の高官は本日、米国のペンス副大統領がインタビューで強硬な非核化を要求したことに関連し、会談の再考に言及。そのうえで、米朝の協議が決裂した場合には、軍事的な緊張につながると警告した。トランプ大統領が今週に入り会談の延期を示唆したことも想起され、北朝鮮の非核化を見込んだ円売りは大きく後退した。

一方、トランプ政権は、鉄鋼・アルミ製品に続き、自動車の輸入制限に踏み切る意向だ。乗用車の関税を現行2.5%から最大25%に上げる案を検討しているもようで、日本の自動車輸出に打撃となるため、本日のアジア市場では日経平均株価が大幅続落となり、リスク回避の円買いでドル・円は109円台前半に押し下げられた。11月の米中間選挙に向け最盛期を迎える共和党の予備選が背景にあるが、トランプ大統領の内向きな通商政策が嫌気され、ドル売りに振れやすい。

そうしたなか、今晩公表のECB理事会の議事要旨(4月26日開催分)が注目される。ユーロ圏の景気減速とECBの出口戦略の後退はすでに織り込み済み。イタリアの財政拡張路線の連立政権発足は引き続きユーロ売り・ドル買い要因だが、ユーロ・円は今週に入って131円台から127円台に大きく下げた反動で、議事要旨公表をきっかけに買い戻しに転じる可能性が指摘される。その際にはクロス円が上昇し、ドル・円は節目の110円を目指して値を戻す展開となろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:15 ダドリーNY連銀総裁講演(英中銀主催会合)
・17:30 英・4月小売売上高(自動車燃料含む)(前月比予想:+0.9%、3月:-1.2%)
・20:30 欧州中央銀行(ECB)が4月理事会議事要旨公表
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:22.0万件、前回:22.2万件)
・22:00 米・3月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.6%、2月:+0.6%)
・23:00 米・4月中古住宅販売件数(予想:555万戸、3月:560万戸)
・23:35 ボスティック米アトランタ連銀総裁あいさつ(ダラス連銀主催会合)
・02:00 米財務省7年債入札(300億ドル)
・03:00 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演
・南ア中銀が政策金利発表(6.50%に据え置き予想)
・ユーロ圏財務相会合
・EU財務相理事会



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