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欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米通商政策への警戒で売り先行


15日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。トランプ米大統領の保護主義的な通商政策が嫌気され、ドル売り先行となる見通し。米国での11月の中間選挙に向け、政権側は補選や予備選を意識してさらに強硬な姿勢を打ち出す可能性から、ドル買いは想定しにくい。

13日に行われた米ペンシルバニア州の下院補選は、投票結果が今月下旬に判明する見通しだが、民主党候補が勝利宣言した。同州の選挙区は多くの鉄鋼関係者を抱えるものの、トランプ大統領が補選直前に打ち出した鉄鋼・アルミ製品の輸入制限に対する反応は鈍かったようだ。昨年12月のアラバマ州の上院補選に続き、共和党は連敗中。

大統領に対する事実上の信任投票である中間選挙に向け各州での予備選が予定されるなか、トランプ政権はますます保護主義的な通商スタンスを強める、との思惑が広がっている。米国が中国から輸入する電子機器や通信機器を含め600億ドルの関税で、対中貿易赤字を削減するとの報道も、ドル売り、円買い材料として意識されよう。

一方、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁をはじめ当局者は目先の出口着手に慎重な姿勢を示しており、ユーロ・円は買いづらい地合い。また、英国内でのロシア人元情報員の殺人未遂事件で両国の関係悪化を背景にポンド・円も売られやすく、消去法的に円に買いが入る展開もありえよう。ただ、ドル・円は105円台では押し目買いが見込まれ、下げは小幅にとどまろう。

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 スイス中銀が政策金利発表(-0.75%に据え置き予想)
・21:30 米・3月NY連銀製造業景気指数(予想:15.0、2月:13.1)
・21:30 米・3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:23.0、2月:25.8)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:22.8万件、前回:23.1万件)
・21:30 米・2月輸入物価指数(前月比予想:+0.2%、1月:+1.0%)
・23:00 米・3月NAHB住宅市場指数(予想:72、2月:72)
・05:00 米・1月対米証券投資収支(12月:ネット長期有価証券+273億ドル)




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