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【FISCOソーシャルレポーター】暗号通貨研究家 平野淳也:ビットコインと金(ゴールド)の共通点・相違点を整理


以下は、フィスコソーシャルレポーターの暗号通貨研究家 平野淳也氏(ブログ「Think Nomad」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年8月9日に執筆

皆さんはじめまして、フィスコソーシャルレポーターとして活動することになりました平野と申します。ビットコインなどについて、ブログやオンラインサロンで情報を発信しています。

さて、皆さんはビットコインは現実世界の「金」に例えられ、ときに「デジタルゴールド」と呼ばれることをご存知でしょうか。実際に、ゴールドとの共通点と相違点を整理すると、どのようになるのか下記にまとめてみました。


■ビットコインとゴールドの共通点

(1)希少価値がある。
世界中で採掘されたゴールドを全て集めても、50メートルのプール2杯分程だそうです。これから採掘されるだろう、つまり今は鉱山に埋まっているゴールドを合わせても50メートルのプール4杯分しかないと言われています。一方、ビットコインも総発行数は、2,100万枚であり、絶対量は決まっています。

(2)偽造が出来ない。
錬金術という試みが何世紀を経ても失敗しているように、人工的にゴールドをつくることは出来ません(正確には製造コストが膨大で作れない)。

(3)本物の証明確認が出来る。
ゴールドの偽物らしきものを作っても、本物の証明確認ができます。

(4)分割しても、その価値の合計は減らない。
ビットコインは、小数点以下8桁まで分割ができます。ゴールドも、金粉まで分割しても価値があります。

(5)採掘にはコストがかかる。
金の採掘にはコストがかかります。PoWのアルゴリズムのビットコインも同様に、新規発行のビットコインを得るには、電気代と設備投資のコストがかります。

(6)劣化しない。
1オンスの金は永遠に1オンスであるように、ブロックチェーンが続く限り、1BTCもずっと1BTCです。


■ビットコインとゴールドの相違点

(1)金は装飾需要がある。
金は資産としてだけでなく、アクセサリーや工業用としての需要もありますが、ビットコインはそれらには利用できません。

(2)ビットコインは、コピー&ペーストが出来、代替品に近いものが複製できる(アルトコイン)ことに対し、金は、唯一無二の元素。

ビットコインは、オープンソースのコードです。ビットコインのネットワーク自体をコピーすることは出来ませんが、このコード自体は、コピーができ、代替品に近いものが作れます。

それが、ライトコインなどを始めとしたアルトコインです。一方、金は唯一無二の元素で、これの複製品は、作れません。

(3)ビットコインは、プログラマブルである。
ビットコインのコードは、マイナーの合意によって変更を加えることができます。プログラマブルです。



■結論

ビットコインはデジタルゴールドであるという意見に対する反論に、ナカモトサトシの論文のタイトルが「electronic cash system」であることから、ゴールドではないと言われることも多いですが、設計思想はゴールドに近いと思います。

そして、ビットコインをデジタルゴールドたらしめているのは、PoWというコンセンサスアルゴリズムの仕様だといえるでしょう。

いずれにしても、この記事では、そこには踏み込みませんが、ゴールドとビットコインの共通点・相違点をまとめましたので、議論の整理になれば良いと思います。


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執筆者名:平野淳也
ブログ名:Think Nomad

【プロフィール】
大学在学中に起業した服飾事業を2016年に譲渡後、現在は、貿易業、ビットコインなど暗号通貨の投資、ベンチャー投資などを中心に活動。マウントGOXが破産した頃、ビットコインを知り、暗号通貨が世界をどのように変えていくのか・投資対象としてはどうなのか、両面から考え続けています。ブログやオンラインサロンでも情報を発信中。




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