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NYの視点:米10月JOLT改善、混乱要因の後退で、同時に11月雇用も特別要因継続リスクも


米国労働統計局が報告した10月のJOLT求人件数は774.4万件と予想を超える増加を見せ、労働市場の回復の兆候が見られる。自主退職率も上昇し、市場への自信がうかがえる。一方で、パンデミック前の水準には達しておらず、不確実性が残る。一部のエコノミストは、ハリケーンや労組のストライキなどの特殊要因が11月にも影響を及ぼすと分析しており、労働市場の安定はまだ数カ月先と見ている。11月の雇用統計では、10月の雇用伸び減速からの回復が期待されるが、混乱の影響が続くことでFRBの金融政策への影響は限定的と考えられる。

*07:41JST NYの視点:米10月JOLT改善、混乱要因の後退で、同時に11月雇用も特別要因継続リスクも 米国労働統計局が発表した10月JOLT求人件数は774.4万件となった。9月737.2万件から予想以上に増加した。9月分は737.2万件と744.3万件から下方修正された。労働者の市場への自信を表明すると見られる自主退職率は2.1%と、前月1.9%から上昇。失業者1人に対する求人件数は1.11件と、9月の1.08件から小幅増加。しかし、パンデミック前の1.2件を依然下回る。雇用削減率は1%と、9月1.1%から低下した。

ハリケーンなどで損なわれた前月からの労働市場の回復の兆候が見られた。ただ、一部エコノミストは、ハリケーン、ミルトンやボーイング労組のストライキの影響が11月にも食い込んだ可能性を依然リスクと見ている。労働市場の確かな状況を確認できるのはまだ数カ月先との見方が根強い。

米11月雇用統計でも10月の雇用の伸び減速から加速が予想されている。ただ、混乱の影響が続くことで、FRBが金融政策を決定するうえで、与える影響も限定的となる可能性がある。

■10月労働市場ダッシュボード
求人件数:4.6%(8月4.4%、2023年5.2%)
雇用削減率:1%(1.1%、1.0%)
自主的退職率:2.1%(1.9%、2.3%)
採用率:3.3%(3.5%、3.7%)

失業率:4.1%(4.1%)
不完全雇用率(U6):7.7%(7.7%)
非農業部門雇用者数:+1.2万人(+22.3万人)
平均時給:前月比+0.4%、前年比+4.0%(+0.3%、+3.9%)


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