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NYの視点:米住宅市場底入れで景気見通し改善、追加利上げにもつながる


*07:37JST NYの視点:米住宅市場底入れで景気見通し改善、追加利上げにもつながる 米5月住宅着工件数は前月比+21.7%の163.1万戸と、予想140.0万戸を大幅に上回り昨年4月以降ほぼ1年ぶり高水準となった。伸びは2016年来で最大。また、住宅着工件数の先行指数となる住宅建設許可件数の5月分は前月比+5.2%の149.1万戸と、予想142.5万戸を上回り昨年10月来で最高となった。連邦準備制度理事会(FRB)が景気後退入りをけん引すると警戒していた住宅市場が底入れした可能性を示し、米国経済のプラス成長が維持される可能性も出てきた。

米商務省が発表する国内総生産(GDP)と類似したモデルを使用しているため注目されるアトランタ連銀の第2四半期のGDP見通しは+1.9%と従来の1.8%から引き上げられた。今までのところ第2四半期成長見通しは2.9%が最高。1.7%が最低。最新の住宅着工件数を受け、居住不動産投資の伸びが‐2.1%から+2.2%へ引き上げられた。住宅ローン金利の上昇や貸付基準の強化にもかかわらず、需要は強い。住宅建設会社のセンチメントもほぼ1年ぶりのプラス圏を回復した。同時に、FRBの利上げ再開の思惑も強まる。

FRBは6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で過去10会合連続の大幅な利上げ後、利上げによるインフレや経済の影響を見直すため、利上げを見送った。ただ、FRBメンバーはインフレが依然高過ぎで追加利上げが適切であるとの考えを維持。年内の追加利上げ再開観測は根強い。

パウエル議長は今週、半期に一度の金融政策報告に関する議会証言を予定。21日には下院金融委員会、22日には上院銀行委員会の公聴会に参加し、今後の金融政策の軌道をさらに明確化する。

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