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NYの視点:英の政策金利はパンデミック前の水準回復で利上げ休止も、米の金利は年内に以前の水準回復へ


米連邦準備制度理事会(FRB)は高インフレへの対応に重点を置く一方で、英国中銀は3会合連続での利上げ後、成長鈍化への対応にも重きを置き、追加利上げのリスクが両サイドにあると慎重姿勢に転じた。

英国中銀は17日、金融政策決定会合で、市場の予想通り政策金利を0.25ポイント引き上げ0.75%とすることを発表。カンリフ副総裁は世帯の賃金の伸びの鈍化を鑑み据え置きを主張し、8対1での決定となった。声明では追加利上げを巡り「可能性がある」と、2月の「可能性が強い」から文言を変更しており、追加利上げの可能性が低下。燃料価格の上昇が成長を鈍化させる可能性を指摘し、「追加利上げで、両サイドのリスクがある」と慎重姿勢に転じ、利上げ休止の可能性も示唆した。3会合連続での利上げで、パンデミック前の水準を回復したことを考えると、利上げをいったん休止することも理に適う。

■2020年3月の政策金利
米国:1.25-1.5%(現行0.25-0.5%)
英国:0.75%(0.75%)

一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、16日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を0.25ポイント引き上げ、0.25-0.50%に決定した。2018年来で初めてとなる利上げ実施で、引き締めサイクルを開始する。経済活動や労働市場の改善が継続しており、インフレは引き続き上昇するとの見解が背景となる。声明では、ブラード・セントルイス連銀総裁が50ベーシスポイントの利上げを主張し、決定に反対に投じたことが明らかになった。パウエル議長はバランスシート政策を早くて5月にも発表するとした。

FRB予測では2022年の見通しで、国内総生産(GDP)の成長見通しが前回12月の4.05%から2.75%へ引き下げられた。一方で、PCE価格指数は+4.4%と、12月+2.6%から大幅に引き上げられており、さらに、メンバーの金利見通しも引き上げられた。本年平均で7回の利上げを予想しており、12月の3回から大幅引上げられた。来年は4回予想で今後10回の利上げを予想しており、タカ派色が強まった。予想通りの利上げが続くと、年内には1.5%-1.75%と、パンデミック前の水準回復することになる。経済がパンデミック前の水準を回復することを考えると、FRBの金利が同時期の水準に戻すことも理にかない、それほどタカ派な見通しとはならない。

ただ、利上げペースの乖離でポンドドルはしばらく上値を抑制される可能性がある。
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