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NYの視点:米5月NY連銀製造業景気指数11カ月連続で活動拡大、物価は過去最高へ


米5月NY連銀製造業景気指数は24.3と、4月26.3から低下したものの、予想の23.9は上回った。パンデミックの影響を受けた経済封鎖で昨年3月から6月までの4カ月間、ゼロを割り込みマイナスとなり、活動の縮小を示したあとは、7月以降11カ月連続で活動の拡大を示している。主要項目である新規受注が15年ぶり高水準となり、指数を押し上げた。仕入れ価格は83.5、販売価格は37.1と、過去最高を記録した。

米5月NY連銀製造業景気指数:24.3(4月26.3)
新規受注:28.9(26.9)
販売価格:37.1(34.9)
出荷:29.7(25.0)
仕入れ価格:83.5(74.5)
販売価格:37.1(34.9)
入荷遅滞:23.6(28.1)
在庫水準7.1(11.6)
受注残:21.4(21.2)
雇用者数:13.6(13.9)
週平均就業時間:18.7(12.7)

6カ月先予想
景況指数:36.6(39.8)
仕入れ価格:67.1(71.2)
販売価格:43.6(45.2)
新規受注:35.3(41.1)
出荷:38.0(43.5)
入荷遅滞:17.1(11.6)
在庫水準:16.4(17.8)
受注残7.1(10.3)
雇用者数:37.3(40.1)
週平均就業時間:11.4(11.6)

価格の上昇は住宅市場にもあらわれている。全米ホームビルダー(NAHB)が発表した5月NAHB住宅市場指数は83と4月に続き高水準を保った。前年5月は、パンデミックによる経済封鎖を受けて37まで落ち込んだ。建設業者は、強い需要に自信を表すと同時に、原材料コストの上昇が住宅市場の値ごろ感に影響を与えると懸念している。建設コストは前年比で+12%。木材費は300%の上昇。銅は90%上昇した。サプライチェーンを調整するため販売を送らせている建設業者もあるという。

様々な指標から価格の上昇は明らかになっている。今後は、果たして価格上昇が連邦準備制度理事会(FRB)の見通し通り一時的にとどまるか、または一部市場が警戒しているようなインフレ高進に繋がるかかどうかを見極めていくことになる。



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