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NYの視点:米大統領選も左右する追加財政策の行方に注目


欧州連合(EU)は首脳会談でパンデミック危機で損傷した域内経済を支援するための復興基金で妥協案が提示されようやく合意にこぎつけた。米国でも今週から政府と議会が追加財政策の協議を開始。ただ、政府、民主党、共和党との間の見解に多大な相違がある。8月まで合意は困難と見られている。

ムニューシン米財務長官は、追加財政策の合意を来週末までを目標にしているとしたほか、民主党のペロシ下院議長も見解の相違を埋め、来週末までに法案をまとめたい意向を示した。しかし、共和党下院院内総務のケビン・マッカーシー氏は、今月中の合意は予想していない。政府は給与税減税・免税など税優遇措置を最優先として考えているが、共和党内での合意にこぎつけるのでさえ困難と見られている。共和党のマコーネル上院院内総務は一定の水準を下回る賃金の国民を対象に、春に実施したものと同じような第2弾の直接資金支給を約束。民主党案では、学校支援や地方政府の支援に焦点があてられている。

3月に合意された2兆ドルの救済策の一環で実施された直接資金支給は国民に広範な支持を受けている。大統領選の激戦区である6つの州の2020年度有権者の81%が第2弾の直接資金支給を支持していることがCNBCが実施した調査で分かった。また、パンデミックによる失業者支援のために実施している失業保険の週600ドルの特別手当に関しても、75%の有権者が現在の金額、またはそれ以上に引き上げることを支持していることが他の調査で明らかになった。

大統領選を睨み、景気回復を支援する追加財政策の合意に向けて、果たして歩み寄りが見られるかどうかに注目したい。






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