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NYの視点:米10年債利回りは連日過去最低を記録、さらなる利下げ織り込む


世界中で新型肺炎の感染拡大ペースが拡大しており景気や企業業績悪化に繋がるとの懸念が一段と強まった。米国内でも感染の拡大ペースが加速しており、カリフォルニア州のニューサム知事は4日、州全域に非常事態宣言を発動。さらに、米保健当局はカリフォルニア州の沖合を航行するクルーズ船の船内で、新型コロナウイルスの感染が広がっている可能性を新たに報告している。

世界各地で様々な大規模イベントが中止されているほか、大手企業は雇用者の出張を制限、自宅勤務を推進しており、航空、観光、イベント関連企業の収益を圧迫する可能性が懸念されている。格安航空会社の一部は経営破綻も懸念され始めた。米国経済に重要な消費が抑制されることも必至。世論調査によると、市場関係者は米国経済の景気後退の確率が45%近くに上昇したと見ている。

「新債券王」との別名を持つダブルラインキャピタルの最高経営責任者(CEO)、ガンドラック氏はCNBCとのインタューに応え、新型肺炎の感染が米国全体に拡大し主要企業が雇用削減ペースを強めた場合、経済に多大な損害となると警告。特に週次で発表される失業保険申請件数の動向やJOLT求人件数の動向に注目しているとした。

米国債10年債利回りが過去最低水準に達していることは、米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げを受けた動きだと指摘。新型肺炎は、短期的に経済に打撃となり、短期金利もゼロに近づくと見ている。ただ、10年債利回りは「ほぼ最低水準」に達したと見ている。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)が3月17日、18日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)でさらに50ベーシスポイントの利下げに踏み切ると同氏は予想している。米国がマイナス金利を導入する可能性に関しては、今のところ可能性は少ないとの見方で、万が一、米国がマイナス金利を導入した場合、世界経済に大惨事をもたらすと警告している。そのほか、ドルの低下、金価格の上昇を予想している。

米金利先物市場では2021年1月までにFOMCは政策金利をゼロ近辺まで引き下げることを織り込み、ドルの売り圧力を強めている。






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