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NYの視点:FRBのQE再開も、短期金利市場がひっ迫、NY連銀が2008年以来初めて資金供給


連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し追加利下げに関する協議が継続する中、NY連銀は17日、リバースレポを実施し短期金融市場に資金を供給、短期金利の上昇を抑制した。

利払いや税金の支払いという技術的な要因が重なった上、FOMCでの追加利下げを織り込む動きに翌日物金利のビッドが一時5%近くまで急伸。キャッシュ取引では9.25%まで上昇したと報じられており、FF金利誘導目標2−2.25%の上限を大幅に上回った。市場への資金供給は、金融危機の2008年以降初めてとなる。

FRBは経済の改善に伴い、2017年から保有資産を縮小している。規模は2.8兆ドルから先週時点で1.5兆ドルを下回る水準まで縮小した。FRBは先月から資産の縮小を一旦停止している。ただ、今後数カ月、米財務省の支払いなどで、バランスシートが一段と縮小する可能性が強いと見られている。

資金調達コストの急伸は、急激で無秩序なリスクに繋がるため度々警戒材料となる。本日の事象は信用の崩壊ではなく、単なる技術的なことが要因。また、危機後の金融規制で、短期金利市場が依然ほど、脆弱ではなくなっているとはいえ、結果的に短期金融市場が機能できる以上のひっ迫状態に達した証拠にもなるとの指摘も見られる。

短期金融市場のひっ迫が明らかになり、ダブルライン・キャピタルの最高経営責任者(CEO)ジェフリー・ガンドラック氏はFRBが間もなくバランスシートの拡大を再開、量的緩和(QE)に着手することになるだろうと指摘している。同氏はまた、米国経済が大統領選前に景気後退入りすると警告している。慎重な展開は継続しそうだ。



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