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日本銀行によるETF買いと株価上昇には関係はない?~eワラントジャーナル(馬渕磨理子)


こんにちは、フィスコマーケットレポーター馬渕磨理子の「eワラントジャーナルの気になるレポート」です。

日本銀行によるETFの買い入れは直接的に株価上昇に影響を与えているのか考察した内容のコラムを見つけましたのでご紹介いたします。ただ、コラムは「日本銀行による買い支えが投資家マインドを改善させる」といった意見を否定するものではなく、あくまでも、過去と比較したレトロスペクティブな分析となっています。それにより、現在・未来の投資スタンスの助けになるかもしれません。

コラムでは、『日本銀行によって資産計上された国債と株式、ETF、J-REITの金額と日経平均株価の推移』を図にしています。日本銀行によるETF買い入れというと現在の黒田総裁のイメージが強いと思います。ですが、実は前任の白川総裁の在任中である2010年12月から始まっています。さらに、白川総裁の時期は国債・ETF等の資産額が増加する一方で、「日経平均株価は低下傾向」にあったようです。また、1960年代のケネディ米大統領の暗殺事件や投資信託による株式の売りによって株価の低迷が続く時期についても振り返って分析しています。当時の日本でも株価維持・上昇を目的とした株式の買い入れを行ったようです。その買い入れは、おそらく当時の日本の株式時価総額対比で約3%弱保有するほどになっていたようですが、すぐには株高にならず株安傾向が続いたとコラムではまとめています。

こうした事例から、『国債買い入れによる金利押し下げ効果や物価目標の設定によって株価上昇を促す効果はあったかもしれません。しかし、過去を振り返ると公的機関による株式の買い入れが、直接的に株価を押し上げるものにはなっていませんでした』とコラムでは分析しています。『公的機関による株式の買い入れがあっても株式は売られるときには売られる』という傾向があることは、頭に置いておいたほうがよさそうです。

また、同コラムでは、『日本銀行の資産の変化率と日経平均株価の変化率の関係を月次データ』を元に分析を加えています。そこでは、『国債・ETF等の買い入れ額の増減と日経平均株価の上下には直接的な関連性』について言及しています。

なお、上記の記事の詳細は、eワラント証券が運営している「eワラントジャーナル」の7月24日付のコラム「日本銀行によるETF買いと株価上昇には関係はない?」にまとめられています。

馬渕磨理子の「気になるレポート」は各種レポートを馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合がありますので、ご留意くださいませ。

フィスコマーケットレポーター 馬渕磨理子



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