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海外投資家による利益を確定させてくる動きは警戒されやすい


*08:34JST 海外投資家による利益を確定させてくる動きは警戒されやすい  13日の日本株市場は、米株高を好感するものの、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。12日の米国市場は、NYダウが86ドル高、ナスダックは158ポイント高だった。6月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが予想以上に鈍化したため利上げ終了が近いとの見方が強まり、長期金利の大幅低下に連れてハイテク主導で買われた。その後、地区連銀経済報告(ベージュブック)で経済活動の拡大継続が明らかになると同時に、成長鈍化見通しを受けて景気減速懸念も高まり、NYダウは終盤にかけ上げ幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比95円高の32035円、円相場は1ドル138円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで31810円まで売られる場面が見られたものの、その後は買い戻されて32000円を回復して終えた。米国ではハイテク株主導で買われている流れにより、昨日の日経平均の重荷となった東エレク<8035>など値がさハイテク株が買われ、指数をけん引することが期待されそうだ。一方で、円相場が1ドル138円台前半で推移するなど、円高が進んでいることで、海外投資家による利益を確定させてくる動きは警戒されやすいだろう。

 また、米CPIは通過したが、卸売物価指数(PPI)の発表を13日に控えているほか、週末にはJPモルガンなどの決算発表が予定されている。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は銀行に対して、根強いインフレを抑制するためにさらなる利上げが必要となる事態に備えるべきとの見解を示した。また、ゴールドマン・サックスは来週の決算発表を前に、幹部らが業績の悪さを示唆する発言を重ねているようであり、本格化する決算を前に慎重姿勢が強まりそうだ。

 そのため、日経平均の買い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。ハイテク株の買い戻しの動きが意識される一方で、円高が警戒されるなかで輸出関連などは手掛けづらくさせそうだ。そのほか、日経平均の32000円割れとなった地合いに押される格好から売られた中小型株などには、短期的なリバウンドを狙った個人主体の動きがみられよう。

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