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市場の関心は本格化してくる決算に移る


 14日の日本株市場は、ギャップスタートとなり、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうである。13日の米国市場はNYダウが827ドル高だった。9月消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速観測が強まり金利高を警戒した売りにより、NYダウは一時500ドルを超える下落となった。ただし、売り一巡後に長期金利が低下に転じたことから買い戻しの動きが強まり、押し目待ち狙いの買いも加わり大幅高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比570円高の26790円。円相場は1ドル147円20銭台で推移。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。日経225先物はナイトセッションで一時25860円まで売られる場面も見られたが、10月3日の直近安値である25610円を割り込まなかったことから、いったんは底入れ期待に繋がることになりそうだ。5日線が位置する26590円を突破してきたことから、25日線水準の27000円辺りを目先的なターゲットとしたトレンド形成が期待されそうだ。

 ただし、米国についても買い戻しが中心と見られ、先高観からの買いの動きは見極めが必要だろうVIX指数は5%近く低下したものの、30を上回っているため、センチメントが大きく改善したとは考えづらいところでもある。米CPIが予想を上回ったことから11月のFOMCでの0.75%の利上げは織り込まれたが、12月で0.50%に鈍化させる可能性は低く、先行きに対する警戒感は依然根強い。

 とはいえ、CPIで荒い値動きとはなったものの、大幅高となったこともあり、市場の関心は本格化してくる決算に移るだろう。米金融セクターの決算への期待から東京市場においても金融株を見直す動きが意識されるほか、昨夕決算を発表したファーストリテ<9983>の市場反応が注目される。2023年8月期の計画はコンセンサスを上回っていることもあり、日経平均のけん引役になろう。

 その他、物色としてはインデックス主導になりやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などにはリバウンド期待の動きが強まりそうだ。もっとも、週末要因もあって買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいと考えられ、買い一巡後は材料株のほか、直近で強いトレンドを継続している直近IPO銘柄などの短期的な値幅取り狙いに向わせよう。
<AK>
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