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ハイテク株の底堅さを見極めたいところ


 29日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。28日の米国市場では、NYダウが205ドル安となった。共和党上院が追加財政策案を発表したものの、民主党案とかけ離れており交渉が長引くとの懸念が強まったほか、7月消費者信頼感指数が予想を下回り、景気回復が停滞するとの懸念も強まり下落で寄り付いた。

 その後、連邦準備制度理事会(FRB)が緊急融資プログラムを9月末から12月末まで延長することを発表すると一時下げ幅を縮小したが、景気回復への懸念が払拭できず、引けにかけては再び下落幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の22515円。円相場は1ドル105円10銭台と円高に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行の展開になりそうだ。ナスダックはハイテク株主導の下げを受けていることもあり、日経平均の重石になりそうである。もっとも、追加財政策案発表は昨日の段階で織り込まれており、米国市場の反応も想定内といったところであろう。そのため、売り一巡後は心理的な支持線として意識される22500円のほか、25日線での攻防といったところだろう。日銀のETF買い入れによる需給面での下支えも意識されやすく、下を売り込む流れはなさそうである。

 なお、昨日取引終了後に1Q決算を発表した東エレク<8035>はコンセンサスを上回る進捗だったこともあり、日経平均を下支えしてくることが期待される。とはいえ、足元では利食い優勢の流れが続いていることもあり、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、次第に他のハイテク株への利益確定の流れに向かわせやすいところである。東エレクの値動き次第では短期筋の先物による売り仕掛け的な動きには注意しておきたいところ。

 また、中小型株についてもやや手掛けづらさが意識されている。マザーズ指数は1000Ptが心理的な抵抗として意識されやすく、一部の材料株に短期的な値幅取り狙いの資金が集中する以外は模様眺めムードが強まりそうである。決算は本格化する中、決算内容が評価される中小型株には個人主体の資金が向かいやすい。また、短期的な値幅取り狙いの流れとしては、低位の材料株などへ資金が向かいやすいと考えられる。


<AK>

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