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決算を手掛かりとした中小型株シフトへ


 8日の日本株市場は不安定な相場展開になろう。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が中国からの輸入品2000億ドルに対する関税引き上げを10日に実施すると明らかにしたことで、これを受けた米国市場の動向が注目されていたが、NYダウは473ドル安と大きく下落した。前日段階で米株先物では150ドル安程度は織り込んでいたが、これを上回る下落となっており、ネガティブ視されることになろう。シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の21650円となり、これにサヤ寄せする格好でのギャップ・ダウンからのスタートとなろう。

 昨日の日経平均は前日のNYダウが一時470ドル超安から66ドル安と下げ渋りを見せていた中でも、ライトハイザー代表の発言を警戒して300円を超える下落となり、ある程度は織り込まれていると考えられる。とは言え、日経平均は心理的な支持線として意識されていた25日線を、マドを空けて割り込む格好になると考えられ、センチメントは悪化しよう。売り一巡後はこう着感が強まりそうだが、関税引き上げを10日から実施すると伝えられる中、この結果を見極めたいところであり、リバウンド狙いの動きは限られよう。

 もっとも、決算発表が今来週でピークを迎えることもあり、積極的な売買は手控えられていると考えられるため、指数の下落ほどセンチメントは悪化しないとも考えられる。指値状況が薄い中で先物主導のインデックス売買に振らされやすいだろうが、決算を受けた好業績銘柄や割安感のある銘柄などへは、冷静な資金流入が意識されよう。

 その他、決算内容に対して大きく振れやすい需給状況である。先回り的な資金流入も限られることから、しばらくは決算を見極めての日替わり物色になりそうである。個人主体の短期資金などはマザーズやJASDAQなど、中小型株での物色に向かいやすいだろう。


<AK>

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