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日経平均は節目の22000円を捉えショートカバーの流れが強まるか


 15日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込めよう。12日の米国市場ではNYダウが269ドル高と大幅に上昇。大手行のJPモルガンが好決算を発表し、銀行や各種金融が上昇をけん引した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の22050円と、節目の22000円を回復。
円相場は1ドル111円90銭台と円安に振れて推移しており、この流れを受けて先物主導によるギャップアップからのスタートとなろう。

 JPモルガンは18年度の4回にわたる利上げの恩恵を受けて金利収入が過去最高となり、本格化する決算に対して良好な滑り出しとなった。今週発表予定であるゴールドマン・サックス、シティグループ、IBM、ジョンソンエンドジョンソン、アルコア等の決算もセンチメントに影響を与えることになるため、好調が見られるようだと、より決算に対する過度な警戒感は和らぐ格好になりそうだ。

 日経平均は節目の22000円を捉えてくることにより、ショートカバーの流れが強まる可能性がありそうだ。また、市場の反応は限られているようだが、欧州連合(EU)が英国の離脱期限を10月31日まで再延期することを決めたことで、日本の10連休中における過度な波乱への警戒感は和らぎ、リスク回避姿勢が後退する可能性。その他、米中通商協議については、月内の合意はないとの見方がコンセンサスであるため、引き続き合意期待が下支えとして意識されるところである。

 先週末は値下がり数が過半数を占める中で、ファーストリテ<9983>がけん引する格好となった。安川電<6506>については売り先行で始まったものの、結局は上昇して終えている。米中通商協議の進展期待や中国経済の過度な減速懸念が後退していることをみると、決算内容にかかわらず、新規のロングポジションは入らなくとも、ショートカバーは入りやすい需給状況であろう。

 一方で、今日から日米通商交渉がワシントンで開かれる。市場はそれ程警戒していないようだが、7月の参院選後の交渉決着を望む日本側は、交渉の範囲を限定する予備的協議としたい考え。しかし、米側には医薬品やサービスなども早期交渉対象に含めようという声がある。意見が衝突する可能性はあるため、内容次第では為替への影響も考えられ、見極めムードが強まることも考えられよう。そのため、日経平均は22000円を捉えるも、その後は次第にこう着感が強まりやすそうだ。

 物色としては決算など個別の材料のほか、大型10連休の接近により逆日歩発生銘柄など、需給状況が売りに傾いている銘柄などへは、買い戻しを誘う思惑的な売買が活発化する可能性がありそうだ。


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