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利食い先行も全人代を見極めで底堅く


 5日の日本株市場は、米株安の流れから利食い先行となろうが、その後は底堅さが意識されよう。4日の米国市場では、NYダウが206ドル安となった。米中交渉の合意が近いとの報道を受けて買いが先行したが、その後は今後の動向を見極めたいとの思惑から、下げに転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の21685円。円相場は1ドル111円70銭台で推移している。

 昨日は米中通商協議について、3月27日頃に予定されている米中首脳会談で正式な合意が結ばれる可能性も出てきたと報じられており、この報道をきっかけにグローベックスの米株先物は朝方に100ドル近く上昇していた。これを手掛かりに日経平均は21800円を回復していた面もあり、まずは米株安の流れは利食いにつながりやすいところである。

 しかし、昨日の東証1部の出来高は11億株台、売買代金は2兆1000億円台と依然として商いは膨らみづらい需給状況が続いている。楽観視はできないとはいえ、こういった流れから買い方は慎重姿勢となり、ポジションがロングに大きく傾きづらいだろう。一方で、米中通商協議への合意期待によって、売り方の買い戻しの動きが続いていたことになる。利食い優勢から下値で買い戻せる格好であり、結果的には底堅さが意識されやすい。改めて売り直す流れにはなりづらいだろう。

 また、今日から中国では全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕する。最悪の事態を回避したこともあり、2019年経済成長目標や政策等に期待が高まる格好となっている。ポジションを大きく傾ける動きはなく、方向性としては売りに傾いているポジションの圧縮といった格好であろう。緩やかなリバウンド基調が継続している中であり、買い方は押し目拾いのスタンスといったところである。


<AK>

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