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不安定ななかで中小型株の一角に短期資金が向かうか


 21日の日本株市場は、米株安の流れを受けて不安定な相場展開になりそうだ。20日の米国市場でNYダウは一時600ドルを超える下落となり、直近安値を窺う展開となった。引き続きハイテク大手を中心に売りが先行。10月住宅着工件数が予想を下回ったほか、小売大手の冴えない決算を受けて終日軟調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円安の21220円となり、これにサヤ寄せする格好からギャップダウンでのスタートとなる。円相場は1ドル112円70銭台での推移。

 アップルはゴールドマンサックスが、iPhone XRの価格設定を誤ったとの見方から目標株価を引き下げており、これが嫌気され4%を超える下落となった。アップルの下げ止まりがみられないなか、ハイテクセクターへの重石になろう。また、ディスカウントストアのターゲットなど小売企業の冴えない決算が、年末商戦への警戒感にもつながろう。原油相場の下落によって、エネルギーや素材関連も手掛けづらい。一方で、連日で大きく下げていたエヌビディアは反発をみせており、半導体関連の一角には下支えとして意識されそうだ。

 とはいえ、NYダウが直近安値を意識するなか、日経平均も不安定な値動きを余儀なくされるほか、感謝祭を控えて海外勢の商いが細っている需給状況の中、インデックスに絡んだ商いで大きく振らされやすいところである。値ごろ感からの買いも入りづらい中では、より様子見ムードにつながりやすいだろう。

 また、昨日のマザーズ指数は2.7%の下げとなったが、25日線レベルでの底堅さは意識されていた。時価総額上位のサンバイオ<4592>が利益確定の流れに押された影響もあるとみられる。ただし、材料性のある銘柄などは短期筋の値幅取り狙いの売買が活発化している。マザーズ指数は25日線を割り込んでのスタートとなろうが、依然として外部環境の不透明感は根強く、海外勢のフローも限られるなか、中小型株の一角に短期資金が向かいやすいと考えられる。


<AK>

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