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波乱含みの下げ続くが、ボトムが接近している状況


 30日の日本株市場は、米株安の流れを受けて下値不安の強い相場展開となろう。29日の米国市場は、NYダウが245ドル安となった。買い戻しが先行したものの、米中貿易摩擦への長期化及び世界経済への悪影響への懸念から下げに転じており、安いところでは500ドルを超える局面もみられた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の21030円。円相場は1ドル112円30銭台で推移している。

 NYダウは振れの大きい状況が続いており、直近安値水準まで接近している。引き続きハイテク株の弱さが目立っており、手掛けづらい相場展開になりそうだ。ただし、欧州各国は軒並み上昇するなど自律反発をみせており、インデックスに絡んだ売買に振らされやすい一方で、イレギュラー的な価格形成になりやすく、日経平均の21000円割れの局面などでは押し目を拾う動きも意識されてこよう。

 また、決算発表が本格化する中で、昨日は信越化<4063>が終始堅調に推移するなど、好決算企業に対する物色意欲の強さがみられている。業績評価の流れがみられてくるようだと、次第に水準訂正の動きも意識されてくるだろう。昨日発表した決算では、コマツ<6301>が評価される一方で、ファナック<6954>が重石になりそうである。また、中小型株については、換金売り等の動きが一巡してくるのを、しばらく見極める必要がありそうだ。

 昨日の日経平均の下落率は0.16%と小幅だったが、マザーズ指数は4.06%、JASDAQは1.91%と中小型株の弱さが目立っており、信越化のプラスインパクトを中小型株の下げによって、センチメント悪化につながった状況である。ただ、中小型株についても連日で5%を超える下落がみられるなど、換金売りとはいえ波乱含みの下げの様相をみせている。じりじりと下げる相場展開よりは需給改善が一気に進みやすく、ボトムが接近している状況といえよう。


<AK>

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