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市場シェア6割を超える海外勢の猛烈な買いにより、需給状況は一気に好転


 19日の日本株市場は堅調な相場展開が見込まれる。18日の米国市場では、トランプ政権が中国からの輸入品2000億ドル相当への関税引き上げを24日より実行すると発表したものの、当初の予定より緩やかな関税引き上げとなったほか、対象品目から一部ハイテク機器が除外されたことから経済への悪影響は限定的との見方が広がった。NYダウは184ドル高となり、この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比385円高の23665円と大きく上昇している。円相場は1ドル112円30銭台と円安に振れて推移しているほか、原油相場の上昇等も材料視されそうだ。

 昨日の日経平均は大幅続伸となり、2月以来の水準を回復した。23000円維持による底堅さからショートカバーを誘発させる格好にもなり、じりじりと上げ幅を広げる展開となった。TOPIX型優位の中でセンチメント改善にもつながっている。買いの主体は明らかに海外投資家であり、先物市場ではJPモルガン、ゴールドマン・サックス、クレディ・スイス、UBS、メリルリンチ、ドイツ証券といった海外勢の買い越しが目立っている。米中貿易摩擦への警戒感は根強いものの、市場シェア6割を超える海外勢の猛烈な買いにより、需給状況は一気に好転する格好である。

 海外勢の持続性には見極めが必要なところであるだろうが、相対的に出遅れているほか、アジア対象のファンドでは中国が警戒される中でヘッジ目的に日本株を売っている流れもあったため、ショートカバーとしても、相当強いものになる可能性がある。また、強い値動きが続いている米国市場ではあるが、プットオプションの需要が増えるなど、先行きに対して警戒感を強める動きもみられてきている。米国の売りに対して、出遅れている日本株への資金流入も意識されるところである。

 また、日銀金融政策決定会合については、政策的には現状維持がコンセンサスとなっているものの、安倍首相は日本銀行の異次元緩和について「ずっとやっていいとは全く思っていない」と述べるなど、改めて黒田総裁会見での発言に注目が集まる。また、20日には、自由民主党の総裁選挙が行なわれる。安倍総裁の3選が確実視されており、来年10月には消費増税が予定されるなか、着実な実施に向けての経済テコ入れ策などが争点となるため、市場にはプラスインパクトが期待されよう。


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