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買い材料乏しく軟調推移続く


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;31266.84;-163.78TOPIX;2255.52;-8.64


[後場の投資戦略]

 今日の東京株式市場は売りが先行した。昨日の米株安を引き継いだほか、中東情勢の緊迫化や米国による対中半導体規制強化への懸念、米財政運営の先行き不透明感なども払しょくできず、週末要因も相まって買い進む動きは乏しい。また、アジア市況では、香港ハンセン指数や上海総合指数が下落し、上海総合指数が心理的な節目とされる3000を割っていることも警戒材料となっている。ただ、昨日の日経平均が600円を超す大幅安となったことで自律反発狙いの買いが入りやすく、下げ幅は限定的となっている。なお、取引開始前に発表された9月の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.8%上昇した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は同2.7%上昇だった。

 さて、後場の日経平均はプラス圏に浮上できるか。FRBのパウエル議長は次回のFOMCでは政策金利を据え置く姿勢を示したが、その後は追加利上げの可能性があると強調している。利上げがすでに終結したと推測する市場の見方をけん制しており、FRBの金融政策も先行きが見通しにくい。午後からはアジア市況の動向に加えて、米株先物の推移を見極めたく、引き続き買い進む動きは限定的となりそうだ。テクニカル面では、サポートラインが見当たらず、31000円も視野に入ってきている。総じて、手掛かり材料に乏しい中、個別に材料が出た銘柄中心に注目しておきたい。
(山本泰三)
<AK>
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