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日経平均は反発、短期筋による225先物買い、半導体は軟調


 日経平均は反発。182.72円高の22787.33円(出来高概算6億6000万株)で前場の取引を終えた。12日の米国市場では、米アップルの新製品発表会や大型ハリケーンの接近を控えて様子見ムードとなるなか、中国に新たな通商交渉の実施を提案していることが報じられたことが好感される場面がみられた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円高の22645円となり、本日の日経平均は朝方から買い先行となった。その後は、ファーストリテ<9983>が2%高、ソフトバンクG<9984>が3%高で年初来高値を更新するなど、指数インパクトの大きい銘柄がけん引したことで、日経平均の上げ幅は200円を超える場面もみられた。東証1部の値上がり数は1300を超えており、全体の6割程度を占めた。セクターでは、精密機器を除いた32業種が全面高となった。

 週末14日に先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えて、短期筋による225先物に対する買いが向かっている。相場全体の地合いとしては、先物主導での上昇によるインデックスに絡んだ商いが主体である。足元では、11日の香港系証券のアナリストが半導体メモリー価格の下落や在庫増加に言及したことや12日の米アップルによる新製品発表会を通過したことで、東京市場でも電子部品や半導体関連各社が軟調な推移となっている。また、国内及び外資系証券による、東京エレクトロン<8035>やSUMCO<3436>などの投資評価引き下げも観測されており、両社は前場に揃って年初来安値を更新している。

 新興市場では、メルカリ<4385>が上場来安値水準まで再び下押ししており、個人投資家によるセンチメント改善も確認されていない。全体的に積極的に上値を追いにくいなか、物色はインデックスに絡んだ商いや個別材料株へと向かう格好に留まろう。米国及び中国による新たな通商交渉の進展期待はポジティブと捉えられているものの、半導体の軟調な動きから前場の日経平均の上昇も力強さに欠けていることから、後場はSQを控えた仕掛け的な売買の動向を注視しておきたいところだ。
(雲宮 祥士)


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