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日経平均は続落、想定内のこう着のなか、個人の資金は新興市場の中小型株にシフト


 日経平均は続落。20.54円安の20118.25円(出来高概算7億4000万株)で前場の取引を終えた。米株市場がまちまちの展開となるなか、小幅に反発して始まった日経平均は、その後は前日終値を挟んで50円程度の狭いレンジ取引が続いている。セクターではゴム製品、その他製品、医薬品、鉄鋼、銀行、精密機器が上昇。半面、保険、鉱業、パルプ紙、食料品、不動産が冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が若干上回っているが、値上がり値下がりはほぼ拮抗。

 売買代金上位では、ソフトバンクG<9984>、Vテク<7717>、村田製<6981>、ソニー<6758>、SOSEI<4565>が堅調。半面、東芝<6502>、キヤノン<7751>、JT<2914>、東エレク
<8035>、SUBARU<7270>が冴えない。日経平均がこう着となるなか、個人主体の資金は中小型株にシフトしており、マザーズ指数、JASDAQ平均ともに上昇している。

 日経平均は日中値幅が50円程度と、狭いレンジ取引が続いている。こう着ながらも5日線を支持線とした底堅さが意識されており、センチメントは悪くないだろう。想定内のこう着のなか、個人の資金は新興市場の中小型株にシフトしており、バイオ、ゲーム、有機ELといったテーマ株への循環的な物色がみられている。

 日経平均が5日線を下回ってくるようだと、さすがに心理的な警戒感から利益確定の流れに向かわせる可能性があるが、押し目買い意欲は強そうだ。午後は日銀のETF買い入れへの思惑がある一方で、円相場はやや円高に振れて推移しており、強弱感が対立しやすい。そのため、中小型株物色の流れが続きやすい。
(村瀬智一)


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