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年金暮らしの父に、税務署から突然「確定申告の案内」が届きました。これまで申告したことはないのですが、何か見落としがあったのでしょうか?


年金暮らしの父に、税務署から突然「確定申告の案内」が届きました。これまで申告したことはないのですが、何か見落としがあったのでしょうか?

公的年金には「確定申告不要制度」がある


公的年金等の収入金額が400万円以下で、その公的年金等が源泉徴収の対象となっており、年金以外の所得金額が20万円以下である場合、原則として所得税の確定申告は不要です。年金生活者の申告負担を減らすための制度です。

 

父がこれまで申告していなかったのが、この条件を満たしていたためであれば、申告していなかったこと自体がおかしいとは限りません。

 


案内が届いた理由は、申告漏れとは限らない


確定申告時期には、過去の申告状況や所得情報などに基づいて案内が送られることがあります。また、制度の周知を目的とした書類や、確定申告書作成の案内である場合もあります。まず封筒の差出人、書類名、提出期限、具体的に何を求めているのかを確認しましょう。

 

「お尋ね」「申告内容の確認」など個別の回答を求める文書であれば、一般的な案内とは意味が異なるため、その内容に沿って対応します。

 


年金以外に20万円を超える所得があると、申告が必要になることがある


年金収入が400万円以下でも、アルバイト、事業、不動産、株式など年金以外の所得が20万円を超える場合は、年金所得者の確定申告不要制度から外れる可能性があります。ここで見るのは「収入」そのものではなく「所得金額」である点に注意が必要です。

 

また、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。

 


逆に、申告すると税金が戻るケースもある


申告不要制度に該当していても、医療費控除や社会保険料控除などを追加で受けることで、源泉徴収された所得税が戻るケースがあります。「申告しなくてよい」と「申告しても意味がない」は別です。

 

父に多額の医療費、寄附、住宅関係の控除などがある場合は、還付申告の可能性も確認しましょう。

 


「確定申告の案内」と「申告を求める文書」は分けて考える


税務署から届く封書にはさまざまな種類があります。単なる確定申告の一般案内であれば、父が申告不要制度に該当するかを確認すれば足りることがあります。一方、「お尋ね」「申告内容についてのお知らせ」など、取引や所得について具体的な回答を求める書類なら、放置せず内容を確認する必要があります。

 

判断がつかなければ、書類に記載された税務署名を確認したうえで、国税庁の公式サイトから税務署の電話番号を調べて問い合わせると安心です。書類に記載された不審なURLや電話番号へ安易に連絡しないことも大切です。

 


父の収入を「年金だけ」と思い込まない


高齢者の場合、本人が「年金だけ」と認識していても、個人年金保険、原稿料、駐車場収入、株式の配当などがあることがあります。家族が確認する場合は、年金の源泉徴収票だけでなく、銀行・証券会社から届いた書類も一緒に確認しましょう。

 

公的年金等以外の所得が20万円を超えていれば、申告不要制度の対象外となる可能性があります。逆に、源泉徴収ありの特定口座など、申告不要にできる所得もあるため、収入の種類ごとに整理することが必要です。

 


まとめ


税務署から確定申告の案内が届いても、それだけで申告漏れがあったとは限りません。公的年金収入400万円以下、年金以外の所得20万円以下などの条件を満たせば、原則として所得税の確定申告が不要となる制度があります。

 

まずは届いた書類の内容を確認し、父の年金収入とその他所得を整理しましょう。医療費控除などで還付を受けられるケースもあります。

 


出典


国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー


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