
東京都の賃金をチェック その他の地域は?
まずは、東京都など、大都市圏の賃金を確認していきましょう。厚生労働省の「毎月勤労統計調査地方調査2025(令和7)年平均分結果」によると、事業所規模5人以上の事業所の現金給与総額は、東京都は月45万9078円と最も高く、次いで愛知県が37万1107円、大阪府が36万9498円となっています。
1.東京都45万9078円
2.愛知県37万1107円
3.大阪府36万9498円
なお、賃金が低い地域は、以下の通りとなりました。最も高い東京都と沖縄県を比較すると、東京都のほうが19万円以上高くなっていることが分かりました。
1.沖縄県26万6232円
2.青森県28万4063円
3.奈良県28万5540円
東京都で暮らす場合の支出はいくら?
次に、東京都で暮らす場合の家賃や生活費を確認していきましょう。
東京都が行っている調査資料「令和7年年報「都民のくらしむき」(東京都生計分析調査)」によると、東京都の全世帯の消費支出(1世帯当たり年平均の1か月分)は35万1556円となりました。全国の平均消費支出は、31万4001円なので、東京都は全国平均よりも約12%支出が多いことになります。
東京都の世帯の支出をさらに詳しく見ていくと、主な費目は以下の通りとなっています。
食費 :10万4143円
住居 :2万7385円
水道・光熱費:2万1938円
保健医療 :1万9532円
教養娯楽 :4万1756円
この調査によると、東京都が全国平均を上回ったのは、住居、教育、教養娯楽、被服及び履物、保健医療、食料、家具・家事用品という費目でした。一方、全国平均を下回ったのは、交通・通信、光熱・水道、その他の消費支出の3費目でした。なお、こちらは2人以上世帯の調査なので、単身世帯の場合、支出は下がると考えられます。
転職後の貯蓄額をチェックしよう
転職を考える場合、大都市でも、地方都市でも、もらえる給与から生活費を引いた、貯蓄の金額をチェックすることが大切です。
例えば、東京都の場合を考えます。毎月の手取りの金額が35万円の単身世帯で、消費支出が25万円だとすると、単純に計算して、1ヶ月に約10万円の貯蓄ができます。このように、東京など大都市に単身で住む場合は、目安として、年収400万円以上、毎月の手取り金額の30%くらいを貯蓄に回せるくらいが理想的です。
もちろん、家賃の安い物件に住んだり、日々節約を行うことで、これよりも低い年収でもしっかり貯蓄ができる場合もあるでしょう。現在の毎月の貯蓄額と比べて、東京で働いたほうがより貯蓄が増えそうな場合は、前向きに転職を検討しましょう。一方で、今の職場のほうが毎月しっかり貯蓄ができているケースは、転職には慎重になるべきかもしれません。
もちろん、大都市に住むメリットは、貯蓄の金額だけではありません。しかし、大都市に住んだせいで、逆に貯蓄が減ってしまうのは、好ましい状況とは言えません。
さらに、現在は、多くの企業でリモートワークが導入されているため、東京など大都市に住まなくても、東京に本社がある会社で働くことが可能なケースもあります。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、給与、生活費、貯蓄額に加え、自分の働き方や、ライフスタイルなどを吟味した上で、転職先を検討するようにしましょう。
参考
毎月勤労統計調査地方調査2025(令和7)年平均分結果
令和7年年報「都民のくらしむき」(東京都生計分析調査)
執筆者 : 下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
